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第一生命ホールディングス、決算補足資料およびヨーロピアン・エンベディッド・バリューの開示数値を訂正

第一生命ホールディングスは、これまでに公表してきたグループ新契約価値、および第一生命単体の新契約価値、およびこれらに関連する数値に誤りがあったことが判明した。
1.誤りの内容
同社がこれまでに公表していた2021年3月期・2022年3月期・2023年3月期における同社グループおよび第一生命単体の新契約価値、新契約マージン、収入保険料現価、および2024年3月期第1四半期における同社グループおよび第一生命単体の新契約価値(概算値)の数値について、誤りがあったことが判明した。
2.影響範囲
本件が影響する主な公表資料は、上記期間に該当するTDnetにて適時開示した決算補足資料(決算電話会議資料)およびヨーロピアン・エンベディッド・バリューの開示(EEVレポート)、ならびに決算経営説明会資料、有価証券報告書、事業報告書、統合報告書になる。なお、2020年3月期以前の数値への影響はない。また、本件は新契約の収益性指標にのみ影響する誤りであり、EEVおよび保有契約価値の金額には影響はない。また、会計数値や、お客さまが支払う保険料、お客さまに支払う給付金等への影響はない。
3.発生原因
第一生命において2021年1月より発売を開始した「総合医療一時金保険」について、給付事由に特定の部位不担保がある条件体契約において、新契約価値の計算に使用するデータ項目の数値が誤って設定されていたことによる。また、このデータ項目について検証が不十分だった。
根本原因としては、本商品は基本となる入院給付、生活習慣病入院給付、女性特定疾病入院給付と複数の給付を組み込んだ商品であるが、それぞれの給付に対して個別の不担保部位が設定される商品は初めてのケースであり、その新たな管理体系への対応が不十分だったことによる。
4.当該新契約価値の誤りが判明するに至った経緯
新商品の開発に向けて、現行商品である総合医療一時金保険の収益性を契約1件単位で分析していた際に、異常な水準の収益性を示す契約が検出されたことから、これまでの新契約価値が誤計上されていたことが判明した。
5.訂正を行う過去の適時開示
新契約価値等の数値は、過年度における第1・2・3四半期の決算補足資料(第一生命ホールディングス分)においても記載しているが、第1・3四半期は当該計算時点における概算値、第2四半期は当該計算時点における中間暫定値であることから、第4四半期の確定値を訂正する。ただし、2024年3月期第1四半期の概算値については、最新の数値であることから再計算し開示する。
6.今後の対応および再発防止策
上記以外の主要な公表資料のうち訂正を要するものについては、本開示をもってその訂正を行うこととする。なお、過年度の有価証券報告書については、9月29日付で訂正報告書を提出する。
今後このような事態を発生させることがないよう計測実務および検証体制の見直し、必要かつ有効な統制の整備を徹底していく。

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