損保協会、「代理店業務品質に関する評価指針」(案)の 意見公募結果を公表
損保協会は、第三者による代理店業務品質評価に関する制度運営の手引きとなる「代理店業務品質に関する評価指針(損害保険代理店向け)」(以下「評価指針」)案等について意見募集を行ったので、結果および結果を踏まえた対応を公表した。
これら意見を評価指針に反映した上で、2025年度からトライアル運用を開始する。本格運用は2026年度を予定しており、引き続き、実態に即した実効性ある制度構築に向けて検討を深めていく。
1.意見公募の結果(概要)
「評価指針」案等に対して、64の法人・個人から247件の意見等が寄せられた。
項目 件数 (内訳) /主な内容
■「評価指針」案に対するもの 208件
・制度全般に関するもの (39件)
制度導入への評価や期待の声の一方、実効性等に懸念を示す声が寄せられた。
・ 評価項目および評価指針 に関するもの (84件)
記載内容や具体的な取扱いへの質問のほか、基準の明確化や追加・見直し等に関する意見があった。
・ 自己点検チェックの取組 みに関するもの (12件)
取組み方法の確認や質問、特に乗合代理店の場合におけるチェックや対話の負担感等に関する意見があった。
・ 評価運営に関するもの (47件)
代理店業務品質評議会や運営組織の中立性の確保、損保会社の制度利用必須化、フォローアップ点検の対象、結果公表や通報制度のあり方等に関する意見があった
・その他評価基準に関連するもの(26件)
比較推奨販売、便宜供与、募集人教育・資質向上、保険会社社員の教育、企業内代理店に関する意見があった。
■上記以外のもの 39件
保険会社における顧客本位の業務運営のあり方、代理店政策、代理店手数料関係に対する声が寄せられた。
2.意見を踏まえた対応
寄せられた意見を踏まえ、「代理店業務品質評価に関する第三者検討会」において「評価指針」を一部見直しするとともに、本評価指針に沿って「自己点検チェックシート(2025年度版)」を作成した。
※ 自己点検チェックシートは、代理店が体制整備に関するPDCAを主体的・自立的に推進するツールの1 つで、評価基準への適合状況について代理店が自ら点検を行うもの。
3.今後の対応
評価指針に基づく業務品質評価運営の本格運用は、2026年度からを予定している。2025年度は、本格運用に向けて、主に次の対応を行う。
① 同協会に「代理店業務品質評議会」を設置して、制度運営に関する実務的事項を整備するとともに、損保会社の取組み準備状況を確認する(2025年6月を目処)。
② トライアル運用を踏まえ、評価指針について必要な改定を行う(2025年12月を目処)。
なお、本制度の導入に際しては、関係者の十分な制度理解が重要であるため、特に制度の検討に至った背
景等が十分に認識されるよう、主に損保会社および損保代理店向けの周知動画を作成。今後、2025 年5 月を目処に周知リーフレット(PDF 形式)も作成予定である。
「代理店業務品質評価制度に関する周知ツール(動画版)」