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東京海上ホールディングス、フィンランドICEYEフィンランドICEYEと資本業務を提携

東京海上ホールディングスと、ICEYE(以下「ICEYE」(アイスアイ))は、衛星から取得された地球の観測データ(以下「衛星データ」)を活用した損害サービスの高度化や新たな商品・サービスの開発を目的とする資本業務提携契約を締結した。
1.背景・目的
多発化・激甚化する自然災害や気候変動に伴う影響は、グローバルな社会課題となっており、その解決に向け、さまざまなデータ、AIやIoTといったテクノロジーが果たす役割に対する期待は大きくなっている。
東京海上グループは、お客様にいち早く安心を届けるために、テクノロジーを活用した迅速な保険金支払いの取り組みを進めてきた。大規模な水災発生時には、衛星データやAIを活用することにより被害発生から最短数時間で浸水範囲と浸水高を把握することが可能となっている。
ICEYEは、SAR衛星※の製造から保守・運用、衛星画像の高度な解析などを一貫して行う技術をもった企業である。民間では世界最多となる計16機の自社SAR衛星を打ち上げており(2022年1月現在)、天候や昼夜を問わず高精度のデータを高頻度で取得し、世界各地の政府や企業に提供している。
東京海上グループの東京海上日動火災とICEYEは、2020年12月から水災発生時の保険金支払い迅速化に向けた取り組みや、災害発生時における自治体・ボランティア団体の支援といった分野で協業を進めてきた。同社とICEYEは、今後さらに協業を進め、さまざまな社会課題の解決に貢献していくことを目指し、このたび資本業務提携契約を締結することとした。
※SAR(SyntheticApertureRader)衛星は、夜間や雲に覆われた場所でも観測できる特殊なレーダーを搭載した衛星
2.今後の主な取り組み
東京海上グループとICEYEは、ICEYEがもつ「DailyCoherentGroundTrackRepeat※2」に代表される高精度かつ高頻度に地球を観測する技術と、保険業界に特化した技術開発体制を活用し、自然災害に関する損害サービスのDXや新たな商品・サービスの共同開発などを進め、さまざまな社会課題の解決に貢献していく。
【主な取り組み】
①風災発生時の損害サービス高度化
②海外グループ会社における各種サービスの高度化
③衛星データを活用した事故予兆サービスの開発
※2 ICEYEが世界で初めて衛星に実装した、同一地点を同一条件で24時間ごとに撮影し観測する技術である。
衛星軌道を正確にコントロールし観測地点の上空を定期的に通過させ撮影することで、常時モニタリングが可能となり、自然災害に伴う微細な地表の変化や施設の状況変化を高頻度かつ高精度に検出することができる。

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