東京海上ホールディングス、企業のDX・AIビジネスを牽引するデジタル人材育成プログラムを拡充
東京海上ホールディングスは、2020年より外部提供しているデータサイエンティスト育成プログラム「Data Science Hill Climb」を拡充するとともに、新たに「ビジネスアーキテクト」の育成プログラムを開発し、5月から外部へ提供を開始する。
同社グループの新たなソリューションビジネスとしてこれらの人材育成プログラムを提供し、企業のDX・AIビジネスを牽引する人材の育成を支援していく。
1.経緯・背景
東京海上グループは、デジタルやデータを活用して保険金の支払いに留まらない事前・事後領域で価値を提供し、社会課題を解決するため、同社グループにおけるデジタル人材の育成を加速させてきた。
2019年には、東京大学大学院工学系研究科の松尾豊教授が監修し、AIアルゴリズム開発ができる高度専門人材を育成するプログラム「Data Science Hill Climb」を創設した。本プログラムは、これまでに同社グループの従業員100名以上が受講し、卒業生が開発したAIアルゴリズムが事業で活用される事例も出てきている。2020年には同プログラムを外部に開放し、異業種の受講生が切磋琢磨しながら相互理解を深める機会になっている。
また、DX・AIビジネスにおいては、データサイエンティスト等の専門人材に加えて、事業を企画・マネジメントし、組織を牽引する人材の育成も非常に重要とされている。2022年12月には、経産省とIPA(情報処理推進機構)が「デジタルスキル標準」を策定し、DXを推進する5つの人材類型のひとつに、社内外の関係者との協働をコーディネートする人材である「ビジネスアーキテクト」が定義された。
同社においても「ビジネスアーキテクト」人材が中心となり、テクノロジー企業と連携して、国内の不動産業界および保険業界で初となる、オンラインでの投資用不動産の購入動線に火災保険の加入手続きを組み込む※4仕組みを実現する等、成果につながっている。また、これまでの「Data Science Hill Climb」の受講者から「高度な専門性だけでなく、DX・AIビジネスの全体を牽引できる人材の育成も必要」との声が寄せられていたことも踏まえ、今般、新たに「ビジネスアーキテクト」育成講座を開発し、外部へ提供することとした。