金融庁、ニューインディア保険に業務改善命令

金融庁は、6月15日、保険業法第204条第1項の規定に基づき、ニューインディア保険に対して以下のとおり行政処分を行った。合理的な根拠のない不適切な支払判断(保険金不払い・減額支払いなど)および支払備金の過少計上等が確認されたため。
【1.行政処分の内容】
保険業法第204条第1項の規定に基づく業務改善命令
【2.業務改善命令の内容】
(1)経営管理態勢及び業務運営態勢の抜本的な見直し
①業務改善命令に至るようになった問題等の原因となった役職員の責任を明確化すること
②業務執行にあたる日本における代表者(以下、「代表者」という。)等の独断専行を牽制・抑止し、監督するための経営管理態勢を構築すること。
③業務運営の状況を的確に把握し、適切な対応・指示を行うことができる経営管理態勢・業務運営態勢を構築すること。
(2)内部監査態勢の改善及び強化
①監査要員及び監査方法の改善及び強化、監査後のフォローアップの実施・改善を図ること。
②保険金の不適切な支払判断等に係る再発防止策等の実施状況やその実効性を自ら検証するための内部監査態勢の改善及び強化を図ること。
(3)法令等遵守態勢の改善及び強化
法令等諸規則に抵触するおそれのある事案の網羅的な把握、調査、原因分析及び改善策の策定を適切に実施するための態勢(不祥事件及び内部監査指摘事項への対応を含む。)の改善及び強化を図ること。
(4)保険金等支払管理態勢の抜本的な見直し
①判明した保険金の不適切な支払判断等について、迅速かつ適切な顧客対応を行うこと。
②適時・適切な保険金等の支払管理を確実に行うことができる態勢(適切な人材配置、システム整備、規程等の支払事務に係る手続きの整備等を含む。)を構築すること。
③保険金の不適切な支払判断等の再発防止策等を確実に実施するとともに、その実効性を自ら検証し、必要な見直し及び改善を図ること。
(5)契約管理態勢の改善及び強化
契約管理に係る業務について検証を行った上で、適切な業務運営を行うための態勢(検査指摘事項の改善対応を含む。)の改善及び強化を図ること。
(6)改善計画の提出、改善状況の報告
上記(1)から(5)について、具体的な改善策及び実施時期を明記した業務改善計画を平成30年7月13日(金)までに提出し、以降、業務改善計画の実施完了までの間、計画の進捗及び実施並びに改善状況を取りまとめ、3カ月毎に報告すること。
【3.処分の理由となった事実の概要】
(1)保険金等支払管理態勢の機能不全
・代表者による、合理的な根拠のない不適切な支払判断(保険金不払い・減額支払いなど)および支払備金の過少計上が確認された。
・支払備金管理における不適切な指示や、支払備金に関して本来必要な検証・確認等が行われなかったこと、支払備金計上の仕組み改善が行われていなかったこと等により、支払備金が適切に計上されていない事案が確認された。
・保険金支払いの履行期に関する認識誤りや人員配置等の問題から、適切な履行期管理を行っておらず、遅延損害金の支払い漏れが確認された。
(2)経営管理態勢及び業務運営態勢の機能不全
・社内規程に沿った主要会議運営が行われておらず、経営管理態勢が機能不全の状態になっていることが確認された。
・適切な人材配置を行っていないことによる、不祥事件疑義事案の調査不足、前回検査指摘事項に対する改善未対応、内部監査指摘事項への改善対応の放置等の問題点が確認された。
・内部監査部門の独立性の侵害、内部監査計画の未策定、過年度の内部監査結果の改善フォローの未実施などの問題点が確認された。
・必要な要員の不足により、保険契約管理に関する事務マニュアルおよびシステム操作マニュアルの整備不足、契約管理システムのエラー対応の遅延およびこれに伴う事務処理への支障などの問題点が確認された。
【4.同社による改善対応の発表内容】
各種内部管理態勢上の問題については、今後同様の事態が発生することのないよう、根本原因の分析を通じて抜本的な改善に取り組んでいく。
また、確認された個別の問題についても、順次対応を進めており、特に、不適切な保険金支払い等によって、多大な迷惑を被ったお客様に対しては、支払額の適切性検証や追加の支払いなど、可及的速やかに対応を進めていく。
今般の行政処分を厳粛に受け止め、深く反省するとともに、今後このような事態が発生することのないよう、全社を挙げて、顧客保護を第一とした改善対応に取り組でいく。