新日本保険新聞社・シンニチ保険WEB

金融庁、マニュライフ生命に業務改善命令

金融庁は、7月14日、マニュライフ生命に対し、下記のとおり業務改善命令を発出した。
■業務改善命令の内容
保険業法第132条第1項に基づく命令(業務改善命令)
(1)業務の健全かつ適切な運営を確保するため、以下を実施すること。
① 今回の処分を踏まえた経営責任の明確化
② 保険本来の趣旨を逸脱するような募集活動による契約の特定、調査等、適切な顧客対応の実施
③ 営業優先ではなく、コンプライアンス・顧客保護を重視する健全な組織風土の醸成
④ 適切な募集管理態勢の確立(代理店に対する十分な牽制機能の構築を含む)
⑤ 適切な商品開発管理態勢の確立
⑥ 上記を着実に実行し、定着を図るためのガバナンスの抜本的な強化
(2)上記(1)に係る業務の改善計画を令和4年8月15日(月曜)までに提出し、ただちに実行すること。
(3)上記(2)の改善計画について、当該計画の実施完了までの間、3カ月毎の進捗及び改善状況を翌月15日までに報告すること(初回報告基準日を令和4年9月末とする)。

処分の理由としては、
「同社が推進していた名義変更プラン※による募集は、税負担を軽減することを主たる目的とし、法人から個人への資産移転や短期の中途解約を前提とするなど、経済的保障・補償を行うことにより個人生活や企業経営の安定を支えるという保険本来の趣旨を逸脱し、その目的に沿った利用を損ねる行為であり、公共性を有する保険業の意義を阻害する行為である。また、同社は、そのような募集行為に関して、当庁の累次にわたる注意喚起に加え、国税庁が昨年6月に名義変更プランに使用され得る保険商品を対象とする所得税基本通達改正を実施し、その行為が不適当であることを明確化していた中、その抜け穴をついて、年金保険を利用した名義変更プランによる募集を行い、契約者に対して租税回避的な行為を推奨していた。以上のような同社の一連の行為は保険業に対する信頼を損ないかねず、よって、公益を著しく侵害しているものと認められること、
前CEOをはじめとした経営陣が名義変更プランによる募集を商品開発段階から主導していた事実を鑑みると、とりわけ旧経営陣の責任は非常に重く、一連の行為には組織性が認められること、
当庁から、監督指針に照らして問題のある商品の投入について問題提起を行った後にもかかわらず、国税庁の通達改正の影響による販売減少をカバーするために、名義変更プランを前提とした商品開発及び推進を行っているほか、上述のとおり、その後の通達改正の抜け穴をついて、年金保険を利用した名義変更プランによる募集を行うなど、悪質性、故意性も認められること、
また、契約者の被害の程度については、同社は契約者に対して通達改正の案内の送付や説明等を行っているとしており、現状、多数の苦情が発生している状況ではないが、契約者が実際に名義変更等を行おうとする際に、初めて税務上の効果を享受できなくなったことを認識する場合もあり得ると考えられるため、今後契約者被害が増加する可能性があること、
など、現状の契約者被害の程度を勘案しても、今回認められた問題の重大性・悪質性は高い」
などの点を指摘し、今回の業務改善命令を発出した。
(※)名義変更プランとは、低解約返戻金型定期保険等を活用し、法人から個人(役員等)に名義変更(資産移転)を行うことで、法人と個人の税負担の軽減が可能となる点に着目し、保険期間当初の低解約返戻期間中に法人から個人に名義変更を行い、当該期間経過後に解約することを前提とした保険加入を推奨する手法。

関連記事(保険業界ニュース)

生保

マニュライフ生命、「HDI格付けベンチマーク」で8年連続の最高評価コールセンターの応対品質で三つ星を獲得

生保

マニュライフ生命、一時払終身保険へのニーズに応えるため『未来につなげる終身保険』の商品改定を実施

生保

マニュライフ生命、『こだわり個人年金(外貨建)』を新たに山口フィナンシャルグループ傘下の3銀行で発売

損保

SOMPOホールディングス、損保ジャパン、業務改善計画を提出

生保

マニュライフ生命、第18回エコノミクス甲子園全国大会長崎大会代表の長崎県立佐世保北高等学校が初優勝

生保

マニュライフ生命、2023年度第3四半期報告を発表

損保

SOMPOホールディングス、金融庁による行政処分(業務改善命令)の概要と再発防止の方向性を公表

損保

三井住友海上、保険料等の調整行為に係る行政処分の内容と今後の対応を発表

損保

SOMPOホールディングス、金融庁が業務改善命令

生保

マニュライフ生命、「トップ・エンプロイヤー・ジャパン2024」に認定、日本で「優れた雇用主」として認定された14社のうちの1社に

関連商品