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かんぽ生命、民営化前契約の出再(再再保険)及び通期連結業績予想を修正

3月22日に、独立行政法人郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構(以下、支援機構)より受再している民営化前の終身年金保険契約について、再再保険を実施することを決定した。
併せて、2023年5月15日の2023年3月期決算発表時(1株当たり当期純利益は2024年2月14日の2024年3月期第3四半期決算発表時)に開示した2024年3月期(2023年4月1日~2024年3月31日)の連結業績予想を下記のとおり修正することとした。
1.民営化前の終身年金保険契約の出再
(1)出再の目的
高い予定利率の終身年金保険契約を出再することにより、保険引受リスクおよび資産運用リスクを削減し、将来収益および資本効率の向上を図ることを目的としている。
なお、予定する再保険取引は、経済的リスクを移転するものであり、保険契約におけるお客さまと支援機構やかんぽ生命との関係に変更を生じさせるものではない。
(2)予定する取引の概要
出再対象契約 終身年金保険(年金支払中契約)の一部
取引規模※1 約6,500億円(責任準備金ベース)
再保険料※1 約7,000億円
再保険契約発効日 2024年3月31日
取引先再保険会社 RGA Global Reinsurance Company,Ltd.
※1 取引規模、再保険料ともにかんぽ生命が現時点で想定する概算値であり、今後変動する可能性がある。
2.2024年3月期連結業績予想数値(2023年4月1日~2024年3月31日)の修正
(1)修正の内容
(単位:百万円)
経常収益/経常利益/親会社株主に帰属する当期純利益/1株当たり当期純利益
前回発表予想(A) 5,890,000/140,000/72,000/188円11銭
今回発表予想(B) 6,690,000/150,000/82,000/214円24銭
増減額(B-A) +800,000/+10,000/+10,000/―
増減率(%) +13.6%/+7.1%/+13.9%/―
(参考)前期実績
(2023年3月期) 6,379,561/117,570/97,614/249円48銭
(2)修正の理由
経常収益は、当初連結業績予想策定時※2と比較して、出再による出再対象契約の責任準備金の戻入、出再による損益影響の中立化のための危険準備金の繰入額の縮小に加え、運用環境が好転したことにより資産運用収益が増加する見込みであることから上方修正する。
経常利益は上記要因に加え、出再による再保険料の支払により出再による損益影響は中立化され、有価証券の売却損等の発生によって資産運用費用が増加することを見込むものの、事業費が減少する見込みであることから、上方修正する。
親会社株主に帰属する当期純利益は、上記要因に加え、有価証券の売却損益等の損益影響は価格変動準備金を戻入することで中立化することから、結果として、運用環境が好転したことにより資産運用収益が増加する見込みであること、事業費が減少する見込みであることから、上方修正する。
※2 2023年5月15日公表の当初連結業績予想の策定に当たっては、2022年12月末の経済前提を使用。
3.2024年3月期期末配当予想
同社は、2023年5月15日に2024年3月期配当予想について、年間配当金を1株あたり94円(期末配当金47円)と公表しているが、当該公表数値から変更はない。
(注)上記の各数値は、本資料発表時現在において入手可能な情報から得られた判断に基づいており、実際の業績は様々な要因により記載の予想数値とは異なる結果となる可能性がある。

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