MS&ADホールディングス、トヨタ自動車との株式の一部持合解消を実施
MS&ADホールディングスは、トヨタ自動車株式会社との間で、各々が自己株式の公開買付けを実施することにより、トヨタ自動車との株式の一部持合解消を実施する。
【自己株式の公開買付け】
MS&ADホールディングスは、7月23日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条及び同社定款の規定に基づく自己株式の具体的な取得方法として、自己株式の公開買付け(以下、「本公開買付け」)を行うことを決議した。
記(一部抜粋)
■買付け等の目的
同社は「レジリエントでサステナブルな社会を支える企業グループをめざす」という目標を掲げる中、2024年よりスタートした中期経営計画(2022-2025)第2ステージにおいて、2025年度の目標値としてグループ修正利益(注1)7,600億円、グループ修正ROE(注2)16%(除く政策株式売却加速影響10%)、IFRS(国際会計基準)純利益4,500億円、修正ROE(注3)12%、ESR(注4)のレンジ180%から250%を掲げている。その中で、同社はグループ修正利益の50%を基本とし、配当及び自己株式の取得により株主還元を行う方針としている。また、これに加えて、市場動向、事業環境、資本の状況などを踏まえ、機動的・弾力的に自己株式取得を実施する方針としている。
(注1)「グループ修正利益」は、同社並びに連結子会社及び関連会社(以下、「同社グループ」という。)全体の経常的な収益力を示す同社独自の指標であり、連結当期純利益を基礎に、異常危険準備金繰入額(繰入の場合は加算・戻入の場合は減算)などの加減算を行うことにより算出している。
(注2)「グループ修正ROE」は、グループ修正利益を、連結純資産を基礎に、異常危険準備金などの加減算を行うことにより算出されるグループ修正純資産で除すことにより算出している。
(注3)「修正ROE」は、IFRS純利益を、IFRS純資産を基礎に、政策株式の含み損益を加減算した数値で除すことにより算出している。
(注4)「ESR」(EconomicSolvencyRatio)とは、リスク量に対する資本の充実度を示す指標であり、「時価純資産」÷「統合リスク量」で算出される。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は同社グループ全体のリスクの総額となる。
また、同社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本方針としており、2024年3月期には、中間配当金として1株当たり120円、期末配当金として1株当たり150円とし、年間では1株当たり270円(配当性向:38%)を実施した。
加えて、同社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めており、これまでも、株主の皆さまに対する利益還元の充実を図るため、以下のとおり、同社普通株式を取得している。
■トヨタ自動車公開買付けの日程(予定)
①公開買付開始公告日2024年7月24日(水曜日)
②公開買付期間2024年7月24日(水曜日)から
2024年8月26日(月曜日)まで(23営業日)
③決済開始日2024年9月18日(水曜日)
■今後の見通し
同社売却意向株式の全ての買付けが行われた場合、同社は、2025年3月期の連結決算において、約2,000億円(税引後)を有価証券売却益として計上する見込みであるが、同売却益は年初の業績予想に一定織り込んでいたことから、現時点での業績予想の修正は予定していない。