新日本保険新聞社・シンニチ保険WEB

あいおいニッセイ同和損保、保険金の不正請求を検知する「AI不正検知システム」を開発

あいおいニッセイ同和損保は、自動車修理費の不正請求撲滅に向け、AIを活用した不正検知システム(以下、本システム)を開発し、12月5日から運用を開始する。本システムを活用することで、自動車修理工場(以下、修理工場)ごとの修理費請求の傾向などを把握し、損害調査体制を強化する。
1.背景
保険金の不正請求対策は、お客さま保護を最優先に、健全かつ安定的な損害保険制度の運営といった観点から、損害保険業界全体で取り組むべき重要課題の一つである。今般、大手中古車販売会社による不適切な自動車保険金請求などが明らかになり、損害保険会社として、より一層の損害調査体制の強化が急務となっている。
そこで同社は、オックスフォード大学のAIベンチャーであるMindFoundryと同社との共同研究所であるAioiR&DLab-Oxfordと共同で開発した本システムを活用し、過去に同社へ提出された見積書から修理工場ごとの修理費請求の傾向を把握し、調査体制の強化を図ることとした。
2.概要
(1)本システムについて
本システムを活用することで、修理工場ごとの請求傾向を可視化し、不正の疑いがない修理工場との差異や、同社が不正請求と認めた見積書データ等から作成した「不正疑義モデル」と請求傾向の近似具合を修理工場ごとに分析できる。
また、不正請求の可能性をスコア化して表示する機能も設けており、不正請求の傾向がある場合は高スコアで表示する。スコアの算出根拠も表示することで、修理工場ごとの重点調査項目を明確化する特長も備えている。
(2)本システムの活用方法について
高スコアとなった修理工場について、過去の協定内容の再点検を行い、立会調査基準の強化や工場特性に合わせた修理前の証拠保全要請・調査重点化等の実施を行う等、調査体制の強化を図る。
3.今後の展開
車両特性や修理方法変化への適応のため、本システムのAIに最新の修理・不正請求データを都度学習させ、継続的なアルゴリズム改修を検討する等、不正請求の撲滅に向けた対策に取り組んでいく。

関連記事(保険業界ニュース)

損保

あいおいニッセイ同和損保、3年連続、早稲田大学法学部へ寄附講座「メタバースと法」を提供

損保

MS&ADホールディングス、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、MS&ADホールディングス商号変更および三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険 株式会社の合併新会社の商号決定ならびに合併に向けた協議状況を公表

損保

三井住友海上、貿易情報連携プラットフォーム「TradeWaltz(R)」とのデータ連携開始

生保

三井住友海上プライマリー生命、~預かり資産推進リーダーの「お客さま第一の業務運営」取組みの支援~リーダー育成研修プログラムを開発

生保

ネオファースト生命、マイナポータルを活用した生命保険料控除証明書の電子交付開始

損保

大同火災、損害保険会社の保険料控除証明書発行に関する共同システムに参画

損保

あいおいニッセイ同和損保、NECと米スタートアップのMOTER Technologiesが戦略的資本提携

損保

あいおいニッセイ同和損保、新TV-CM「テレマにアプデ保険のプロが伝える事故対応」篇/「テレマにアプデ保険のプロが伝える安全運転」篇を9月22日より全国でオンエア開始

損保

あいおいニッセイ同和損保、業務改善計画の進捗状況について(2025年8月末時点)

損保

あいおいニッセイ同和損保、カーナビ機能連動による「走行位置予測に基づく降雹アラート」の提供開始