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東京海上日動、全社員向け生成AI“One-AIforTokioMarine”の活用開始

東京海上日動は、社員一人ひとりが利用可能な生成AI「One-AI for Tokio Marine」(以下「One-AI」)を導入した。One-AIは、同社専用システム内のセキュアな環境下で利用可能なChatGPTであり、その機能を活用して社員の日々の業務をサポートする。
One-AIを活用し、文章・資料作成や情報検索、議事録・レポートの要約などの業務効率化を進めて社員一人ひとりの生産性を高めることで、お客様や地域社会への新たな価値提供につながる時間を創出していく。
1.背景
同社は、商品・サービス開発や事故対応などのさまざまな業務プロセスにおいて最新テクノロジーを用いたDXを進めている。対話型AIについても、保険領域に特化した独自のAI開発を進めており、2023年6月から業務での活用を開始している。保険領域に特化した対話型AIは、保険商品の約款やマニュアルなどを学習し各種照会に対応するものであるが、今回新たに導入したOne-AIは、社員一人ひとりの日頃の社内業務をサポートするものである。
2.One-AIの概要
同社は、社員が行う文章・資料作成や情報検索、議事録・レポートの作成など日々の業務をサポートするために、One-AIを導入した。One-AIという名称には「一人ひとりにAIを」というコンセプトを込めており、社員の身近な存在として活用していく予定である。
One-AIはMicrosoft社のAzure Open AI Serviceを利用し外部のサイトと遮断した環境を構築することで、セキュアな環境下で利用が可能なため、業務に関連する社内情報についても入力が可能である。なお、お客様や代理店などの個人・法人情報については入力を禁止している。また、適切な利用のために、社員向けに利用ガイドラインを配布するとともに、全ての利用ログ取得と不適切利用の監視、活用状況の分析も実施する。
効率的な活用に向けては、入力時の指示内容(プロンプト)事例集の配布や各種研修の実施に加え、社員間の情報共有・事例展開を目的としたコミュニティを設置・運用する。このコミュニティ内では、プロンプト入力方法の個別相談窓口の設置といった社員のサポート体制も整えていく。
3.今後の展望
同社は、One-AIの導入によって業務効率化を実現するだけでなく、RPA(Robotic Process Automation)などの技術と組み合わせて、文書作成や営業サポートなどのツール開発を進めており、社内専用ツールとして順次導入していく予定である。また、社内アイデアソン※などを通じたアイデア収集・展開を行い、より効果的な活用を目指していく。
※アイデアとマラソンをかけあわせた造語で、新たなアイデアの創出などを目的としたプログラムである。

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