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東京海上日動、AI技術とドライブレコーダー映像を活用した「事故状況再現システム」を導入

東京海上日動と、株式会社ALBERT(以下「ALBERT社」)は、3月17日より、ドライブレコーダーで取得した映像等から、AIが事故状況を再現し、自動車事故の責任割合を自動算出する新機能を導入する。
この新機能「事故状況再現システム」により、事故の発生後速やかに、事故の詳細な状況や車両の損傷箇所と、これらをもとに自動判定した責任割合を確認でき、事故の迅速な解決とお客様への迅速な保険金の支払いに繋げることができる。
1.取組みの概要
同社が自動車保険の特約サービスとして貸与する「ドライブレコーダー端末(※1)」が強い衝撃を検知すると、端末から自動で同社の事故対応を行うオペレーターに連絡がいき、録画された事故映像が同社に送信される。
受信した事故映像の他に、端末の加速度センサーやGPSから得られた情報をもとに事故の状況をAIが解析することで、システム上に事故の状況を自動的に再現することができることから、説明のためのお客様の負担を大きく減らすことができる。
これにより同社は、事故の形態、車両の損傷箇所、道路形態等に関する情報と、これらをもとにAIが自動判定した責任割合(※2)を速やかに確認できるようになるため、事故の迅速な解決とお客様への迅速な保険金の支払いに繋げていくことが可能になる。
なお、AIで自動判定する責任割合は、これまでの過去の判決事例等から算出した参考値であり、同社はこれに基づきすぐに保険金を支払うのではなく、お客様と打ち合わせのうえで保険金を支払う。
※1 同社が提供する自動車保険の特約サービス「DAP/ドライブエージェントパーソナル(個人向け)」および「DA/ドライブエージェント(法人向け)」を指す。
・2016年11月25日付ニュースリリース「自動車保険新サービス「ドライブエージェントパーソナル」の開発」
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/161125_01.pdf
・2015年6月22日付ニュースリリース「先進的テレマティクスサービス「ドライブエージェント」の開発」
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/150622_01.pdf
※2 解析結果はお客様が閲覧できる案内資料として渡すことも可能だが、同社は、この資料をもとにすぐに保険金の支払うのではなく、お客様と打ち合わせをした上で保険金を支払う。
※3 本システムを活用するケースは、同社が提供する自動車保険の特約サービス「DAP」および「DA」を通じて、同社が映像やセンサーデータを受信できた場合となる。
2.導入の背景と期待される効果
危険運転や高齢者事故の増加に伴い、ドライブレコーダーの需要が高まっている。同社が提供するドライブレコーダーを活用した自動車保険の特約サービス(DAP/DA)においても、2019年12月時点で約36.5万件の契約がある。
同社はこれまでも、ドライブレコーダーを活用した自動車の事故防止・削減や、安心・安全を届ける事故対応サービスを提供してきたが、事故の当事者双方に責任が発生する事故の場合、示談交渉に向けた情報整理が必要になるため、お客様へのヒアリングや資料作成などに一定程度の時間が必要だった。そのような中、ALBERT社とは損害保険領域におけるビッグデータ分析、AIアルゴリズム開発、AIシステム実装や、AIを活用した業務効率化等で連携し、お客様の負担軽減を推進してきた。
同社とALBERT社は、これまで以上に迅速な事故解決と保険金の支払いの実現を目指し、ドライブレコーダーとAIなどの最先端のデジタル技術を活用した新たな事故対応サービスの提供を行うこととした。
3.サービス開始時期
3月17日(火より、同社のドライブレコーダー特約(DAPもしくはDA)を契約しているお客様向けに、本サービスを導入する。
同社は引き続き、最先端のデジタル技術を活用することに加え、人の力を最大限高めることに注力し、デジタル技術と人の力の融合を進め、お客様に寄り添った事故対応サービス対応を行っていくことで、更なる「安心」「安全」の提供に取り組んでいく。

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