AIUと富士火災、合併日を来年1月1日に決定
AIGジャパン・ホールディングス、AIU、富士火災は2月13日、合併による経営統合の準備を進めていたAIUと富士火災の合併日を2018年1月1日に決定したと発表した。関係当局の認可等を前提に、同日付で新会社「AIG損害保険株式会社」が誕生することになる。新会社の代表取締役社長兼CEOには、現在AIUにおいて同職位を務めるケネス・ライリー氏が就任する予定。
AIG損保は、国内最大の外資系損害保険会社として、顧客セグメントを中心とした事業態勢への変革、そしてそれらの顧客ニーズに応える形での、従来の保険の発想を凌駕する「ACTIVE CARE(アクティブ・ケア)」戦略を通して、日本における新たな保険のあり方を提唱していく。こうした取り組みによって得られる個人・中小企業・大企業それぞれの顧客セグメントのニーズに対するより深い理解をもとに、リスクを認識し予防するためのサービスを含む、従来型の保険商品を超えた統合的ソリューションを提供することを目指す。
これによってAIG損保は、従業員が一丸となり、販売の担い手である代理店とともに、AIGのビジョンである「お客さまにとって最も価値ある保険会社となる」ことを達成していくとしている。AIG損保は、世界最大級の保険グループ、AIGの重点市場の1つである日本の中核的な会社となる。
また、AIUと富士火災は、合併に先立ち今年4月1日から両社の役職員の相互兼務等による前倒し統合(一体化運営)を開始する。両社は、統合計画の発表以来、両社の提供する商品やサービスの強みをAIG損保の将来の成長に最大限活かすため、基盤整備を進めてきた。今回の前倒し統合により、新会社の誕生に向けての最終的な準備に注力する。
◆新会社の概要(予定)
▽合併期日:2018年1月1日
▽商号:AIG損害保険株式会社(AIG General Insurance Company, Ltd.)
▽本店所在地:東京都港区虎ノ門4丁目3番20号
▽代表取締役社長兼CEO:ケネス・ライリー氏
◆両社の前倒し統合(一体化運営)の概要
▽目的
〇合併日前後における急激な変化(組織、人事、拠点、商品、事務、システムなど)を分散させることによる実行リスクの軽減を図る。
〇新体制の早期実現、統合準備・法的統合移行体制の構築・円滑な新会社業務の開始に向けた準備、新会社の新たな企業文化の早期構築を図る。
▽主な実施内容
(1)役員体制とガバナンス
〇両社の執行役員が、両社を兼職することで指揮命令系統を一本化する。
〇両社の取締役会、経営会議、委員会等の枠組みを新会社と同一とする。
(2)組織
〇両社の現行組織を新会社組織と同一組織に変更する。
〇両社が物理的に同じスペース(同一オフィス内)で業務を執行する。
(3)報告体制と役割
〇両社のライン管理職が、両社を兼職することで指揮命令系統を一本化する。
〇社員(一部を除く)が、相互兼務することで両社業務を実施できる体制とする。
▽前倒し統合(一体化運営)時の業務運営
両社は前倒し統合(一体化運営)を進めていくが、従来と変わることなく、AIUと富士火災のそれぞれが保険契約を引き受け、事故の対応を行う。また、それぞれの会社が保有する個人情報等は区分して管理する等、適切な業務運営を行っていく。
▽顧客への影響
前倒し統合(一体化運営)の開始に伴う既存の契約への影響はない。また、各種手続き等は引き続き加入のAIU、富士火災各社で適切に対応する。
▽組織変更・人事異動
上記に基づいて、4月1日付で組織変更と人事異動を実施する。