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損保ジャパン、日新のリターナブル物流容器ソリューション「ハコラボ」に専用保険を開発

損保ジャパンと株式会社日新(以下「日新」)は、日新が提供するリターナブル物流容器ソリューション「HACOLab.(以下「ハコラボ」)」を対象とした専用保険を共同で開発した。
本保険は、ハコラボから取得する在庫管理や位置情報、拠点に関わるデータを保険設計・開発・契約の改善、および事故対応や事故防止に活用する。輸出入で使われるリターナブル物流容器(以下「RTI」※1)に関するデータを保険と連動させるサービスは国内初となる。両社はハコラボと専用保険の提供により、サステナブルな社会の実現を目指す。
※1 RTI:「Returnable Transport Item」の略称
1.開発の背景
多くの物流現場において、貨物の輸送には使い捨てのワンウェイタイプの物流容器が採用されている。繰り返し使用が可能なRTIも存在しているが、導入から運用に至るまでの間にRTIのデータ登録等煩雑な手続きが多く、加えて日々の個体管理など多くの手間を要している。また、RTIの紛失や滞留が課題となっている。
ハコラボはRTIを切り口とした日新独自の物流ソリューションである。お客さまの製品特性に合わせたRTI開発から、個体管理、静脈物流を含めたグローバル規模での運用まで、トータルでサポートする。物流コストやCO2排出量の削減に貢献する環境に優しい循環型の物流を提案している。
ハコラボが提供するRTI管理システムは、入出荷作業や拠点間移動の実績を自動認識技術で記録し、クラウド型管理システムでリアルタイムな情報を一元的に管理することが可能である。これにより容器管理コストや作業負荷を削減することで、お客さまの本来業務への集中を実現する。
損保ジャパンは、環境に配慮したハコラボのソリューションの思想に賛同し、ハコラボ専用の保険を開発した。企業が物流容器のリターナブル化を検討するうえで、紛失した際の容器代を懸念し、採用を断念することもあるという声があり、保険を活用したソリューションを提供することにした。
2.ハコラボ専用保険の概要
RTIには、反復利用が可能な耐久性と返送時の減容化率※2の高さが求められる。これらに対応したRTIは使い捨て容器に比べると高額になるため、リターナブル運用時の紛失・盗難のリスクを懸念してRTI導入に躊躇する企業が少なくないのが現状である。
今回のハコラボ専用保険はこのような紛失や盗難に加えて破損のリスクに対応する保険である。輸配送途中だけでなく、納品先からの未回収分(紛失や盗難等に関わるリスク)も補償対象となるため、RTI導入の障壁を下げることができる。万が一の事故の際にも紛失や盗難のデータを取得することができ事故削減にもつながる。今まで追跡できなかった紛失のデータを取得することで回収・発見の可能性を高めることができる。
※2 減容化率:折り畳み構造等、容積が減る割合
3.今後について
損保ジャパンは、「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」というSOMPOのパーパス実現に向けて、独自色のある商品・サービスの開発を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献していく。
日新は、「物流サービスを通じて社会の持続的な発展に貢献すること」を使命とし、「サプライチェーン・ロジスティクスプロバイダー」を目指している。今後もハコラボを通じてお客さまのサプライチェーンに関する課題解決に繋がる、新しい物流ソリューションを積極的に提供していく。

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