ソニー損保、生成AIを活用した社内向けツールを開発し、社内照会業務効率化に向けた運用を開始
ソニー損保 は、マイクロソフトが提供する「Copilot Studio(*1)」と「Azure OpenAI Service(*2)」を利用したAIチャットプラットフォーム(アプリ)(*3)を開発し、2024年12月下旬より、社内照会業務効率化に向けた運用を開始した。
ソニーフィナンシャルグループでは、「心豊かに暮らせる社会を目指し、人に寄り添う力とテクノロジーの力で、一人ひとりの安心と夢を支える金融グループになる」を、ソニー損保では、”価値ある「違い」で安心と感動を”をビジョンに掲げている。
このビジョンの実現に向け、最先端のAIテクノロジーなどの活用により社内業務プロセスを変革し、社員の生産性向上を図るとともに、新たな価値の創出に取組んでいる。
今回の生成AIを活用した社内向けツールの開発もその一環である。
■AIチャットプラットフォーム(アプリ)について
1.概要
運用を開始したAIチャットプラットフォームは、生成AIとRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成技術)を用いた社員向けのアプリである。社内マニュアルや規程類などの内部情報についてテキストベースで入力すると、専用のAIチャットが即時に該当情報を検索し、回答を生成・提示することが可能である。
今回、社内で問合せや検索の多い人事制度や就業規則、各保険商品の約款等の情報を中心に学習しており、専用のAIチャットの活用により、社員の情報取得・照会にかかる手間を削減するだけでなく、各保険商品に関するお客さまからの質問への迅速な回答のサポートを通じた高品質なお客さま対応も実現していく。
なお、同アプリには、マイクロソフトの「Azure OpenAI Service」を採用し、同社専用の環境上に構築しているため、情報漏えいなどのセキュリティリスクに対する安全性も確保している。
また、AIチャットの利用にあたっては、機密情報の保護等、法令・諸規則や生成AI特有のリスクを踏まえた業務運営ルールを策定し、適切に運用している。
<情報検索の利用例>
・人事制度・就業規則等の労務関連
・重要事項説明書、保険約款等の保険商品に関する情報
・社内利用システムマニュアル
2.今後の展開
さらなる社内業務の効率化実現とお客さまサービス向上のため、社員のニーズに応じた回答領域の拡大や回答精度の向上を図るほか、今後はお客さま向け資料作成時のAIによる文書チェックサポート等の機能拡充も予定している。
また、社内で蓄積したノウハウをもとに、お客さまからの照会業務への活用も推進していく。
今後も、多くのお客さまが満足し、安心してソニー損保に契約できるよう、サービスのさらなる拡充と、品質および利便性の一層の向上を図るべく、人に寄り添う力とテクノロジーの力を掛け合わせ鋭意取組みを進めていく。
(*1)ローコード(最小限のコード)で独自の会話型AIをカスタマイズできるツール
(*2)Microsoft Azure(クラウドプラットフォーム)の堅牢なセキュリティとコンプライアンスのもと安全にAIを利用できるサービス
(*3)同社内データを学習させた、生成AIとRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成技術)を用いた社内照会業務システムによるアプリ
※Microsoft、Azure、Microsoft Teams、Outlookは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標である。