損保協会、協会長ステートメントを発表
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損保協会は12月19日、城田協会長ステートメントを発表した。
冒頭で「昨年来、一連の不適切事案により、お客さまをはじめ関係者の皆様に大変なご迷惑とご心配をお掛けしておりますこと、あらためて深くお詫び申し上げます」と述べ、「引き続き、当業界の現状に真摯に向き合い、これを変革の転換期にして、「法令等遵守」「お客さま本位の業務運営」の徹底はもとより、健全な競争環境の整備や適切な保険引受管理態勢の確立などに全力で取り組んでまいります」としている。
■具体的な取組み
(1)信頼回復に向けた取組み
今月13日には、金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」の第6回(最終回)が開催された。保険金不正請求事案や保険料調整行為事案等を踏まえた各課題について、各委員から専門的な見地に基づく意見が述べられ、保険市場に対する信頼の確保と健全な発展に向けて議論が深められたものと認識している。同協会もオブザーバーの立場で信頼回復に向けた当協会の取組みを説明するとともに、実務の立場から顧客目線での規制見直しに向けて意見してきた。
同協会としては、本ワーキング・グループの議論を通じて、損害保険の社会インフラとしての役割を強く再認識したところであり、この役割を常に念頭に置きながら、課題解決に向けて真摯に取り組んでいく。
①健全な競争環境の実現
共同保険の新たな組成方式の検討
②保険代理店・募集人の業務品質の向上
ア.代理店業務品質評価基準と運用体制の検討
イ.募集人教育・試験制度の充実・高度化の検討
ウ.募集コンプライアンスガイド追補版の改定
③コンプライアンス・ガバナンスの更なる強化
④信頼回復に係る各種課題への取組み
ア.損害保険の理解促進に資する情報発信の強化
イ.損保総研への委託調査研究「諸外国における保険代理店・ブローカーに対する規制および企業保険の募集実態について」
⑤信頼回復に係る取組みのフォローアップ
(2)第10次中期基本計画に関する取組み
①自然災害への対応力強化
ア.地震保険の理解と加入促進
イ.ぼうさい探検隊
②損害保険リテラシーの向上
ア.損害保険の普及・啓発
イ.生命保険業界との連携強化
③各種課題への取組み
ア.自賠責保険の経費の計算方法等に関する第三者委員会の開催
イ.国際基準への適切な対応
ウ.新興国市場への各種支援
最後に、「業界に深く根付いた旧来の慣行などの課題を解決していくためには、更なる努力が必要だと痛感しております。そして、会員各社が多様な声に真摯に向き合いながら、「社会の常識とズレは生じていないか」を繰り返し確認し、自ら問題点を洗い出して業務運営の見直しを行うことが重要であると改めて強く認識しているところです。こうした認識のもと、会員各社とともに課題解決に向けた各取組みを確実に前進させることで、本当にお客さまから信頼され、社会インフラとしての役割を果たし続ける業界に変革してまいります。会長としても、引き続きこの責務を全うしてまいる所存です」とコメントしている。