SBI損保、がん治療費・がん保険に関する調査を実施
SBI損保は、医師の意見を商品・サービスに生かすため、がん治療やそれを支えるがん保険について、がん治療に携わる一般外科医110名に対してアンケート調査を実施した。同社では2017年、2021年に同内容の調査を実施、今回も引き続き「公的医療保険の対象外となる治療費まで実額で補償する保険への加入」が「経済的な備え」として多くの医師に有効だと考えられていることが伺える結果となった。
■患者の経済的事情に鑑み、がんの治療計画を見直した経験がある医師は83.6%
患者の経済的負担を考慮して、治療法を制限したり治療計画の変更.見直しを行ったりした経験のある医師は、2017年調査時には78.1%、2021年調査時には91.4%、今回の調査では83.6%という結果となり、がん治療の選択肢と経済的な備えは密接に関連していることがわかった。
■患者が自由診療をカバーする保険に加入していた場合、最善の治療を行うことができると考える医師は80%
自由診療には、国内で正式に承認されていないものの、欧米を中心とする諸外国で有効性を認められているものもあり、こうした治療法に期待を寄せる医師も少なくない。同様の質問に対して、2017年調査時には87.6%の医師が、2021年調査時には75.2%の医師が「最善の治療を行うことができる」と回答しており、治療費が高額化する傾向にある自由診療をカバーする保険に患者が加入していた場合、より多くの選択肢から最適な治療法を選択することができると考えられていることがわかった。
■「定額保障タイプのがん保険」より「実額補償タイプのがん保険」が望ましいと考える医師は80.9%
現在日本では、入院や通院、手術などに対して一定の保険金が支払われる「定額保障タイプのがん保険」が主流だが、かかった費用をかかった分だけ補償する「実額補償タイプのがん保険」のほうが望ましいと回答した医師は80.9%となった。2017年には74.3%の医師が、2021年には84.8%の医師が「実額補償タイプのがん保険」のほうが望ましいと回答しており、引き続き高く評価されていることがわかった。
なお、この他、患者から保険外診療(自由診療)について相談を受けたことがあるかどうかの調査も実施。近年、がん治療の研究開発はますます進み、特に公的医療保険の対象外となる先進医療や自由診療の分野で治療の選択肢が広がっている。さらにインターネットの普及により、諸外国におけるがん治療の研究成果について、患者が主体的に調べることが可能になった。自由診療について相談されたことがある医師の割合は、2017年調査時には78.1%、2021年調査時には84.8%、今回の調査では71.8%という結果となり、患者にとって自由診療が治療検討時の選択肢の1つとして定着していることが伺える結果となった。
調査について
・調査対象者:がん治療において、米国のNCI(米国国立がん研究所)やNCCN(全米総合癌センターネットワーク)等のがん診療ガイドラインを参考にしたことがあり、100床以上の病院に勤務する一般外科医110名