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東京海上日動、サイバーリスク評価の高度化ならびに企業のサイバーセキュリティ強化に向けたアマゾンウェブサービス(AWS)との技術連携

東京海上日動は、アマゾンウェブサービス(以下「AWS」)と、クラウド環境におけるサイバーリスク評価の高度化ならびに企業のサイバーセキュリティ強化に向けて技術連携する。同社は、クラウドを活用する企業をサイバーセキュリティ分野で支援し、安心・安全な社会の実現に貢献していく。
1.背景
近年、日本を含む世界中でサイバー攻撃は増加しており、攻撃の手法も多様化・複雑化している。
こうした中、企業にはサイバーセキュリティ対策が求められるが、専門的な知識や高度な技術が必要となることから、その対応に課題を感じる企業も多く存在している。また、日本国内においては、サーバーや通信環境などの設備を自社で保有する方法(オンプレミス)からクラウドを利用する方法へと移行する企業が増加しており、サイバーリスクの変化を新たに捉え直す必要がでてきている。
このような状況を踏まえ、同社はクラウドを利用する企業におけるサイバーセキュリティ強化を支援していくため、クラウド運用やセキュリティに関するノウハウをもつAWSと技術提携した。
2.取組み概要
①クラウド環境に特化したサイバーリスク評価の高度化とサイバーリスク保険の提供
AWSが培ってきたクラウドセキュリティに関する知見や技術と、AWSユーザー企業のクラウドから得られるセキュリティ対策状況やリスク量の変化といったデータを活用※することで、クラウド環境に特化したサイバーリスク評価手法の研究、保険引受判断の高度化を進めていく。
2024年中には、AWSのセキュリティ対策状況を把握しスコア化するサービスであるAWS Security Hubから得られたデータを活用したサイバーリスク保険の提供を開始する。(一部のAWS Security Hubユーザーに先行して提供し、2025年には全てのユーザー(任意)にまで拡大予定)従来の申告ベースのリスク評価に加えて、AWSのクラウドから得られるデータを取り込んだリスク評価を行い、クラウドの利用状況やセキュリティ対策状況を反映した保険料算出につなげることで、セキュリティ強化を行う企業努力を後押ししていく。
※AWSユーザー企業の同意のもと、提出されたデータを同社がサイバーリスク評価に活用する。
②AWSパートナーと連携したサイバーリスク保険の販売拡大
同社は、サイバーセキュリティ対策に関する専門性を有するAWSパートナーネットワークと連携し、AWS利用者に対する上記リスク評価を用いたサイバーリスク保険の販売を拡大※2していくことを目指す。同社のサイバーリスク保険ならびにインシデント時の初期対応のサポートに加え、インシデント発生を監視するAWSパートナー企業のSaaSソリューション等を提供することで、企業のサイバーセキュリティ対策強化を総合的に支援していく。
※2 今回の取組みでは、AWS利用者のうち、クラウドサービスやクラウド環境上で主な事業活動を行う企業を対象とする。
3.今後の展望
同社がこれまでサイバーリスク保険の開発・提供を通じて培ってきたノウハウとAWSのクラウドセキュリティに関する技術やサービスなどを活用し、クラウドを活用する企業のサイバーセキュリティ対策を支援していく。
中長期的には、AWSの生成AIサービスであるAmazon Bedrock等の活用によるウェブサービス上でのシームレスなリスク評価と保険加入の実現、クラウド上のセキュリティ対策状況のデータをリスク評価や保険料にタイムリーに反映する保険商品の開発など、新たな価値提供を検討していく。

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