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損保ジャパン、「産学官連携によるスポーツと農業を取り入れたワーケーション」に関する研究報告

損保ジャパン、石巻専修大学、聖徳大学、ANAあきんど株式会社(以下「ANAあきんど」)、株式会社ココロミル(以下「ココロミル」)、美津濃株式会社(以下「ミズノ」)、および山口県は「産学官連携によるスポーツと農業を取り入れたワーケーション※1」についての実証研究を2023年11月から12月に山口県宇部市で実施した。
本実証研究では、スポーツと農業を取り入れたワーケーションが、仕事に対する活力や没頭など、働きがい・労働生産性に関連する指標、メンタルヘルス、睡眠、リラックスなどの心身の健康に関連する指標、運動習慣化に向けた行動変容に関連する指標の改善に寄与することが示された。
また、ワーケーション先のワークスペース環境のニーズの特徴として、アイディアの出しやすさ、景色の良さ、自然や観光地が近いことによるリフレッシュのしやすさ、地域住民や地元企業・機関との交流の機会があることなどのニーズが高い一方、防音性やプライバシーの確保など通常オフィスと共通するニーズも多いことが明らかになった。
今後、山口型ワーケーション※2の新しい可能性として、産学官連携による地域創生・新たな働き方の社会実装の推進に貢献していく。
なお、ワーケーションにおけるストレスや睡眠への影響を、2種類の計測ツール(kokoromil(R)※3、Fitbit※4)を使うことで、客観的データや科学的な効用研究を行った。
※1 スポーツと農業を取り入れたワーケーションミズノのウォーキングプログラムと収穫体験・農業体験を併用したプログラム
※2 山口型ワーケーション
関係人口の創出・拡大や移住の裾野の拡大につなげるため、観光やレジャーだけでなく、企業の生産性向上やイノベーションの創出など、ビジネス面のメリットを強調した、特色あるプログラムを提供するワーケーション
※3 kokoromil(R)国内22の大学病院で活用されているウェアラブル心電計を用いて心電図解析を行い、危険な不整脈の有無などココロの状態を可視化するサービス機器。今回は心拍変動からストレス及び睡眠の質を可視化。
※4 Fitbit
歩数、睡眠度を測ることができる時計型ウェアラブル端末。ワーケーション実施組のみ使用。機種はInspire2を使用
【実験概要】
1.目的
スポーツと農業を取り入れたワーケーションでは、以下の点について定量的・定性的な効果を検証することを目的とした。
(1)ワーケーションの効果
(2)スポーツと農業を取り入れたプログラムの効果
(3)オフィスとワーケーション先におけるワークスペース環境の評価
2.期間
2023年11月27日から12月15日までの約3週間
(うち、スポーツと農業を取り入れたワーケーション実施期間は12月4日~12月9日)
3.場所
宿泊場所:国際ホテル宇部(山口県宇部市)
ワーク場所:YY!GATEWAY(山口宇部空港内)、YY!SQUARE(山口県庁本館棟1階)
スポーツ場所:山口きらら博記念公園(山口県山口市)
農業体験場所:花の海(山口県山陽小野田市)
4.効果検証内容
スポーツと農業を取り入れたワーケーション実施組10名(約3週間のうち、6日間スポーツと農業を取り入れたワーケーションを実施、以下「WK組」)と通常勤務組35名(約3週間通常勤務、以下「TK組」)に分かれ、kokoromil(R)、Fitbit、WEB調査※5、インタビュー※6により参加者※7の各種データを取得し効果を検証した。
検証項目/仮説概要/計測ツール
①WK組とTK組でのストレス変化/WK組は、ワーケーションに行く前より、実施中・実施後のメンタルヘルスが改善TK組は、変化なし/WEB調査とkokoromil(R)検査
②WK組とTK組でのワーク・エンゲージメント/WK組は、ワーケーションに行く前より、実施中・実施後のワーク・エンゲージメントが向上、TK組は変化なし/WEB調査
③WK組の歩数変化と睡眠度変化/WK組は、ワーケーションに行く前より、実施中に歩数が増え、睡眠が向上/kokoromil(R)検査Fitbit
④WK組とTK組のスポーツ意識度変化/WK組は、スポーツに関する意識が向上 TK組は、変化なし/WEB調査
⑤ワーケーション場所と通常の勤務場所との比較/WK先の環境の方が、創造的なアイディアなどが創出されやすい/WEB調査とインタビュー
※5 WEB調査はGoogleフォームにより参加者に対しアンケート調査を実施。
※6 インタビューはWEBミーティングでWK組10名とTK組10名に調査。
※7 参加者はWK組1名とTK組1~4名の10チームで組成し検証。
5.監修者
・岩浅巧(石巻専修大学経営学部准教授)
・白川真裕(聖徳大学心理・福祉学部准教授)
6.結果概要(データグラフについては一部開示)
仮説/結果概要
①WK組はTK組と比べ、メンタルヘルスが改善することが示された。kokoromil(R)による心拍計測の解析からも同様の傾向が示された。
②WK組はTK組と比べ、ワーク・エンゲージメント指標のうち、活力、没頭は統計的有意に改善傾向が示された。
③WK組の歩数は、ワーケーション中は増加、WK組の睡眠時間に大きな変化はなかったが、睡眠の満足度は高まった。
④WK組は、定期的な運動実施の重要性をより強く感じるようになった。
⑤ワーケーション先では、創造的なアイディアが創出されやすい環境であることが明らかになった。
7.各関係者の役割
関係者:役割・内容
石巻専修大学准教授岩浅巧:全体調整、企画・立案、実証監修・実証データ分析
聖徳大学准教授白川真裕:全体調整、企画・立案、実証監修・実証データ分析
ANAあきんど:全体調整、企画・立案、各種手配調整、移動を促す(含ワーケーション)地域創生の仕組み構築
ココロミル:企画・立案、kokoromil(R)検査によるストレスと睡眠の測定
損保ジャパン:全体調整、企画・立案、ワーケーションリスク管理、山口県との包括協定による取組み・山口県宇部市との包括協定による取組みを生かした各種とりまとめ
ミズノ:スポーツプログラム提供、山口きらら博記念公園運営
山口県:フィールド提供(やまぐちワーケーション総合案内施設「YY!GATEWAY」、山口きらら博記念公園)

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