東京海上ホールディングス、サウジアラビア生損保会社AS社の全株式を売却へ
東京海上ホールディングスは、同社子会社である東京海上日動が保有するサウジアラビアの生損保会社Arabian Shield Cooperative Insurance Company(以下「AS社」)の全株式を同国のアルインマ銀行に売却することで合意した。この取引はサウジアラビア規制当局の承認を前提とし、2023年度中に完了する予定である。
1.背景・目的
同社は2012年にアルインマ銀行と共同出資でAlinma Tokio Marine Company(以下「ATMC社」)を設立、東京海上日動火災保険株式会社がATMC社の28.75%の株式を保有し、サウジアラビアにおいて生損保事業を展開してきた。その後、ATMC社の事業展開についてアルインマ銀行と協議を重ねた結果、2023年11月に同社とサウジアラビアの生損保会社であるAS社との合併を行った。現在、東京海上日動がAS社株式の5.75%を所有し、同社を通じた生損保事業を行っている。
今般、資本効率の向上を目的とした事業ポートフォリオ最適化の一環として、東京海上日動が保有するAS社の全株式をアルインマ銀行に売却することで合意した。
なお、サウジアラビアに進出する日系企業に対しては、元受保険会社となるAS社と連携して支援を行う体制となっている。また、今回の株式売却による同社業績への影響は軽微である。
2.AS社の概要
(1)名称:Arabian Shield Cooperative Insurance Company
(2)所在地:サウジアラビア・リヤド
(3)主な事業内容:サウジアラビアにおける保険業(生損保)
(4)グロス収入保険料:約1,106百万サウジリヤル(約419億円※)(2022年度実績)
(5)株主構成:
サウジナショナルバンク8.97%
バハレーンナショナルホールディングス7.52%
スルタンホールディングス7.14%
アルインマ銀行5.75%
東京海上日動火災保険株式会社5.75%
その他一般株主64.87%
(6)サウジアラビア証券取引所コード等:
コード:8070
2009年上場
(7)従業員数:約400名
※為替レートは2023年12月末レート1サウジリヤル=37.88円で換算