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損保ジャパン、SOMPOリスク、つくば市で自動運転バスの社会実装に着手

茨城県つくば市(以下、つくば市)、国立大学法人筑波大学(以下、筑波大学)、関東鉄道株式会社、KDDI株式会社の4者は10月11日、国土交通省公募の令和4年度「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)」に採択された。
これを受け、4者と自動運転バス実証の協力会社であるアイサンテクノロジー株式会社、株式会社ティアフォー、SOMPOリスク、損保ジャパンを含めた8者は、2024年1月9日から2024年1月30日の間、筑波大学において自動運転バスの走行実証を実施する(以下本事業)。車載センサだけでは死角が発生する一部交差点で、道路に設置したカメラ情報と連携する路車協調システムなどを活用し、有効性や実用性について評価する。
地域の受容性確認や、車載センサと道路設置カメラの協調システムの技術検証、遠隔監視体制を構築することで、つくば市における運転手不足などの公共交通の課題解決と持続的成長に寄与し、2025年度のレベル4自動運転バスの実現を目指す。
■背景・目的
・政府は、多様なエリアで多様な車両を用いた無人自動運転サービスを、2025年度までに50カ所以上、2027年度までに100カ所以上で実現することを目標に定めている。また、自動運転技術を活用した持続可能な移動サービスを構築するため、地域づくりの一環として行うバスサービスなどの自動運転化に向けた経営面、技術面、社会受容性などの実証を推進している。
・つくば市は、2022年にスーパーシティ型国家戦略特別区域として区域指定された。「つくばスーパーサイエンスシティ構想」を策定し、住民のつながりを力にして、大胆な規制改革とともに先端的な技術とサービスを社会実装することで、科学的根拠をもって人々に新たな選択肢を示し、多様な幸せをもたらす大学・国研連携型スーパーシティの実現を目指している。
・つくば市では自動車が主な交通手段となっているが、少子高齢化などにより、バスなどの公共交通機関の役割は年々増大している。一方、路線バス事業を行う運行事業者は、運転手不足が大きな問題となっており、既存公共交通の維持が難しい状況となっている。
・こうした背景のもと、今回つくば市・筑波大学・民間事業者の官民学が一体となり、新たなテクノロジーであるレベル4自動運転バスの社会実装に向けた取り組みを実施・推進していくことで、つくば市における公共交通の課題解決とともに、持続可能都市の実現につなげていくことを目指す。
■本事業の概要
2023年度は、筑波大学周辺における周回ルートにおいて、レベル2の自動運転バス車両(車両定員10名)による走行実証を実施し、地域の皆さまの受容性確認や区域内の技術的・地理的課題抽出を行う。また、車載センサだけでは死角が発生することが予想される一部交差点において、道路に設置したカメラなどで検知した道路状況を自動運転バスへ情報提供する路車協調システムとの連携を行い、有効性や実用性について評価を行う。
今後も、つくば市におけるレベル4の自動運転バスの社会実装に向けた事業性検討や走行免許申請の実施、路線拡張を目指していく。
■各社の役割
つくば市 事業全体の企画、進捗管理、成果測定など
筑波大学 フィールドおよび遠隔監視拠点の提供
関東鉄道株式会社 自動運転バスセーフティドライバーの役務提供
KDDI株式会社 事業全体の企画、進捗管理、成果測定、自動運転に関わる通信の提供
アイサンテクノロジー株式会社(協力会社) 高精度3次元地図の提供、自動運転に係る知見の提供
株式会社ティアフォー(協力会社) 自動運転車両提供、自動運転技術支援、オペレータ提供
SOMPOリスクマネジメント株式会社(協力会社) 第三者リスクアセスメントの提供
損害保険ジャパン株式会社 (協力会社)リスクアセスメントの実用化に向けた検討、自動運転専用保険の提供

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