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あいおいニッセイ同和損保、AIを活用した橋梁点検サポートツールの共同開発を開始

あいおいニッセイ同和損保と裾野市は、裾野市が管理する橋梁の点検写真から損傷を検知し、損傷状況の数値化・健全性判定までを行う橋梁点検サポートツールの共同開発を11月より開始する。
1.背景
近年、インフラの老朽化は世界中で大きな社会課題となっている。日本では、1970年代の高度経済成長期に集中的にインフラが整備されており、国内に約73万橋ある橋梁もその一つで、国土交通省が50年を経過する前に予防保全を行うという方針を示す中、今後10年間で建設から50年を経過する橋梁の割合は約59%※1に達する見込みである。一方、橋梁のメンテナンスを担う地方公共団体では技術者や予算の不足といった課題を抱えており、効率的な橋梁の維持管理手法の構築が求められている。
そこで、2022年11月にAioi R&D Lab-Oxford(以下Lab)※2を設立し、AIを活用した最先端技術の開発を行っているあいおいニッセイ同和損保と、「人と企業に選ばれるまち」をスローガンに、先進技術やデータを活用し、都市・交通・社会基盤の構築を通じたまちづくりを目指している裾野市は、橋梁の点検業務効率化や高度化を目指し、共同でAIを活用した橋梁点検サポートツールを開発することとした。
※1 国土交通省「老朽化の現状・老朽化対策の課題」
※2 あいおいニッセイ同和損保および同社の100%子会社であるAioi Nissay Dowa Europe Limitedとオックスフォード大学のAIベンチャーであるMindFoundry社が2022年11月に設立した最先端のテクノロジー、サイエンスの研究開発活動を行う共同研究所
2.共同開発の概要
(1)橋梁点検サポートツールの開発
橋梁点検サポートツールは2つの機能を搭載したアプリをLabと協力して開発する。
・橋梁の損傷状態の検知と数値化(2024年2月完成予定)
橋梁の点検時に撮影した損傷箇所の写真をアプリにアップロードすることで損傷(ひび割れや錆など)を検知し、大きさ、長さ等を数値化
裾野市が管理する297橋の点検結果と写真データをLabで分析し、AI学習に活用
・橋梁の健全性の自動判定(2024年7月完成予定)
撮影した写真から橋梁の損傷状態を評価し、健全性を自動判定※判定結果をもとに最終判断は人間が実施
国土交通省の道路橋定期点検要領※3に基づき、過去に裾野市で行った橋梁点検の健全性判定のデータをLabで分析し、AI学習に活用
※3 2014年3月31日に公布された「道路法施行規則の一部を改正する省令」および「トンネル等の健全性の診断結果の分類に関する告示」により定められた定期点検について、道路管理者が遵守すべき事項や法令を運用するにあたり最低限配慮すべき事項を記したもの

 

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