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損保ジャパン、【長野県塩尻市】地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転実証調査事業)を採択

損保ジャパン、長野県塩尻市(以下、塩尻市)、一般財団法人塩尻市振興公社、アルピコ交通株式会社、アイサンテクノロジー株式会社、A-Drive株式会社、株式会社ティアフォー、日本信号株式会社、三菱電機株式会社、KDDI株式会社、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社は、国土交通省の地域公共交通確保維持改善事業費補助金(以下、本事業)に提案し、2022年度に引き続き採択された。
1.背景と目的
塩尻市は、人口減少や少子高齢化が進む中、市街地だけではなく農村地域の暮らしも維持し、「まちなかの便利な生活」と「農山村地域のゆとりのある生活」を両立する「コンパクトシティ・プラス・ネットワーク」の都市構造を目指している。今後の高齢化社会において、高齢者を中心とした交通弱者の生活を守るためには、将来にわたって持続可能な地域交通を構築することが必要不可欠である。
さらに、高齢運転者による事故防止の観点からも公共交通の利用促進が重要と捉えている。そこで塩尻市では、2020年度から自動運転及びAI活用型オンデマンドバスを含むMaaS実証実験を実施してきた。AI活用型オンデマンドバスは、2022年度からコミュニティバス路線の一部に置き換わり、本格運行を行っている。
本事業では、これまでの実証実験により構築された官民・地域連携体制を活用し、2025年度に市内市街地の生活道路において自動運転レベル4を含む自動運転サービスを社会実装することを目指して実証実験を行いる。自動運転事業単独でなくAI活用型オンデマンドバスや各種MaaS関連事業を一体的に社会実装することで、塩尻市における公共交通の利便性向上と、自家用車から公共交通への転換による交通事故の低減を図る。これにより、「次世代交通がもたらす誰もが安心して便利に暮らせる地域社会」への変革(地域交通DX)を進める。
2.採択事業の概要
本事業では、ティアフォーが開発した新型EVバス車両を導入し、市内中心市街地において自動運転レベル2走行実証を行う。ティアフォーからアルピコ交通のドライバー及び自営型テレワーク事業「KADO」人材へ運行オペレーションの技術移転を行い、地域人材による運行を行うほか、固定型端末機及びWeb予約システムによる自動運転車両予約体制を構築し、遠隔監視・運行管理・運行管制システム・信号機連携実証もあわせて実施する。また、事業認知度向上や自動運転の走行特性や安全性の理解促進に向けて教育機関等と連携し、学生や高齢者向けの自動運転出前講座や一般試乗会を実施する。
・運行時間
朝通学ルート:7:35~8:45 4便、市街地ルート:9:30~15:30 10便
core塩尻ルート:16:05~16:55 3便
・運行期間
一般試乗会2024年1月22日(月)~26日(金)計5日間
・運行者
ティアフォーからアルピコ交通及び自営型テレワーク事業「KADO」人材へ運行オペレーションの技術移転を行い、2者による運行を実施予定
・乗車予約システム
固定型デマンド端末又はWEB予約システム(スマートフォンから予約可能)にて乗車申し込みを行う予定
・信号機連携
実証ルート内8カ所の信号機から自動運転車両へ灯色や残り時間などの信号情報を配信し、安全走行支援を実施予定
3.実証事業への参画企業
《団体・組織名 役割》
長野県塩尻市:事業全体の企画、運営管理、進捗管理、参加団体相互の調整
一般財団法人塩尻市振興公社:イベント実施、他実証事業・core塩尻との連携調整
アルピコ交通株式会社:自動運転車両ドライバー及び遠隔監視
アイサンテクノロジー株式会社自動運転実証実験実施、高精度3次元地図製作、自動運転車両販売
株式会社ティアフォー:自動運転車両及び自動運転システムの開発、現地人材レクチャー
損保ジャパン:自動運転リスクアセスメント、第三者評価
日本信号株式会社:自動運転車両への信号機情報提供、機材設備設置
三菱電機株式会社:予約システム及び運行管制システムの提供
KDDI株式会社:自動運転ルート及び遠隔監視室の通信環境の調査、提供
三菱商事株式会社:塩尻MaaS事業との連携
A-Drive株式会社:自動車運転実証実験遂行に関する知見とノウハウ提供
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社:実証計画策定支援、実証実験の評価検証支援、効果測定支援
名古屋大学未来社会創造機構モビリティ社会研究所:システム開発や実証期間中における安全対策助言
塩尻志学館高等学校:生徒試乗及びアンケート協力

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