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三井住友海上、電気自動車(EV)の課題解決に向けた共同実証実験を中国で開始

三井住友海上は、先進取組推進拠点のグローバルデジタルハブ(以下、GDH)上海※1を中心に、中国事業を展開する三井住友海上火災保険(中国)以下、三井住友海上中国)、日郵振華物流(天津)(以下、日郵振華物流)※2、パナソニック四維モビリティテクノロジーサービス北京有限公司(以下、松下四維)※3と共同で、2023年66月から電気自動車(以下、EV)利用における課題解決に向けた総合的なソリューション提供と新たな保険商品・サービスの研究・開発に関する実証実験を開始する。
同社グループは、グローバルなネットワークとオープンイノベーションにより、EVのリスクを補償する保険や予防サービスなどを提供し、脱炭素社会の実現を支援していく。
※1:同社は、グローバルな事業ネットワークを活用し、世界のイノベーション都市にGDHを設置している。
2022年4月に6拠点目としてGDH上海を設立した。EVのように中国が先行する領域での先進取組を推進し、保険やサービスの開発による社会課題解決に取り組んでいる。
※2:中国で物流事業を展開する日本郵船株式会社の合弁会社
※3:中国で電池分析クラウドサービスを展開するパナソニックホールディングス株式会社の合弁会社
1.課題・背景
脱炭素化の潮流を受け、グローバルにEVの普及・利用が拡大しており、今後は日本へ波及することが予想されます。EVの普及・利用で世界最大の市場を有する中国においては、電池の異常や劣化などによる安全性や経済性のリスクが、EV利用の課題となっている。特に物流事業者など車両の保有台数が多く使用頻度が高い企業にとって高い関心事となっている。
2.取組の概要
日郵振華物流は、EVトラックを利用した物流サービス業務において、松下四維の電池分析クラウドサービスを試験導入する。三井住友海上中国は、電池分析クラウドサービスの結果を踏まえ、新たな保険商品を開発する。
【各社の狙いと役割】
日郵振華物流
・自動車部品物流事業における脱炭素化推進を目指し、大型EVトラックを実際の輸送業務に試験導入し、環境貢献性・経済性・安全性の検証を行う。
・大型EVトラックには松下四維の電池分析クラウドサービスBetteRRRy(ベタリー)を搭載し、電池状態の可視化や異常検知を行う。
・実証実験における電池状態のデータをBetteRRRyを通じて三井住友海上中国に提供する。
松下四維
・物流業界でのEV利用促進に向けて電池分析クラウドサービスBetteRRRyを提供する。
・電池の異常予兆検知や異常アラート発信による運用の安全性向上を図る。
・電池劣化状態の可視化に基づくコンサルティングによる運用の経済性向上を図る。
三井住友海上中国
以下2つの新たな保険商品の開発・提供の検証を行う。
・電池のバックアップサービス責任保険
電池発火などの異常予兆を検知した際、対応を講じる費用を補償する。
(レッカーや点検・修復に要する費用など)
・電池の修理・交換等保険
電池に、電池無償交換のメーカー保証範囲外で異常な劣化が発生した際、修理や交換に要する費用を補償する。

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