あいおいニッセイ同和損保、メタバース専用パッケージ保険の提供開始
あいおいニッセイ同和損保とアイデアクラウドは、近年急速に利用が拡大する仮想空間(以下「メタバース」)の安全・安心な利用・発展の支援を目的に、国内初となるメタバース専用パッケージ保険を共同開発し、2月から提供を開始する。
新型コロナウイルスによる社会環境の変化や急速な技術革新等を背景に、メタバースの活用は急速に拡大しており、米 Bloomberg LP 社によるとメタバースの市場規模は2024年には90兆円に成長すると言われてる。メタバースは、現実世界では得られない体験ができる等の可能性を秘めている一方で、従来のサービスには存在しないリスクが想定されるため、メタバースの運営事業者やサービス提供者においては、リスクやトラブルへの対応は重要な課題となっている。
あいおいニッセイ同和損保は、アバターの制作やメタバース空間(ゲーム)の提供等、メタバースに関する様々な取り組みを通じて得られた知見をもとに、メタバースの安全・安心な利用・発展に資する保険商品・サービスの検討を進めてきた。
アイデアクラウドは、「社会の接点をデザインする」を理念に掲げ、メタバース上でオンラインイベントや自社展示会、ウェビナー等、「やりたいがなんでもできる」オンライン展示会プラットフォーム「METABOOTH(メタブース)」を開発・運営する等、メタバースの運営・管理に関するノウハウを有している。
今般、あいおいニッセイ同和損保とアイデアクラウドは、あらゆる経済活動のフィールドとしてメタバースが拡大する可能性を見据え、多くの人々がメタバースで安全・安心に活動できる環境の構築を目指して、国内初となるメタバース専用パッケージ保険を共同で開発した。
◆「メタバース専用パッケージ保険」の概要
(1)補償内容
アイデアクラウド、ならびにアイデアクラウドが提供するメタバース空間を運営・管理する事業者やメタバース上でサービスを提供する事業者を対象に、以下3つのリスクを補償する商品を提供する。
①サイバー攻撃・情報漏えい等のリスク
サイバー攻撃等による個人情報の漏えいにより、メタバース運営・管理事業者に発生した損害賠償責任に対する補償
②メタバース上で発生する詐欺等のリスク
なりすましによるフィッシング詐欺等を原因として暗号資産やNFT※等の盗難が発生した際、メタバース運営・管理事業者等が負担する原因調査費用
③メタバースイベントが中止となる等のリスク
コンピュータシステムの機能停止等によりメタバースイベントが中止となった際にかかる代替開催費用
※ Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブル トークン)の頭文字を取ったもので、「非代替性トークン」という意味。「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタル・データ」のこと。暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で発行および取引される。
(2)提供を予定しているサービス
上記(1)の補償に加え、暗号資産やNFTの盗難発生時に、流出先や加害者を追跡・特定するサービスの提供を5月頃に予定している。今後もメタバース固有のリスクを分析し、補償と連動した事故の未然防止や早期回復に資するサービスの開発に取り組み、ラインアップを順次拡大していく。