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あいおいニッセイ同和損保、テレマデータを活用した「路面状況把握システム」を開発

あいおいニッセイ同和損保は、同社が保有する自動車走行データを分析・活用し、自動車の上下振動などから舗装の損傷による変状といった目視では分かりづらい路面の損傷箇所を検出・可視化し、道路の維持管理業務をサポートする路面状況把握システムを開発した。また、2023年度までに本システムを活用した「路面状況把握サービス」を構築し、地方自治体や道路管理会社などへの提供を目指す。
今後、グループ事業会社である三井住友海上が提供する、ドライブレコーダーの映像を分析・活用した路面の損傷箇所検知技術と組み合わせ、それぞれの強みを生かした統合サービスの提供も検討していく。
国内の道路の多くは高度経済成長期以降に整備されたものであり、建設・整備から50年以上経過しているものも多く、老朽化対策の必要性が増している。一方、国家予算に占める公共事業関係費の割合縮小やインフラ整備を担う自治体の技術系職員も減少しており、道路の管理・舗装業務において、時間的・金銭的・人員的な負担が大きいことが課題となっている。
あいおいニッセイ同和損保はテレマティクス自動車保険のパイオニアとして、2018年よりテレマティクス自動車保険の販売を開始した。2022年6月には国内契約台数が150万台を突破するなど、テレマティクスが普及することで大量の自動車走行データ及びデータ利活用のノウハウが蓄積されてきた。
今般、テレマティクスで得られたデータやノウハウを活用し、インフラ老朽化対策の一環として、道路の管理・舗装業務の効率化・高度化をサポートし、快適・安全な車社会の実現に貢献するため「路面状況把握システム」を開発した。
(1) システム・機能概要
同社のテレマティクスデバイスより緯度経度・走行速度・x,y,z軸加速度などの走行データを取得し、路面状態に異常がありそうな箇所を推定し、地図上に可視化する。この技術開発においては、前田建設工業株式会社、および前田道路株式会社の協力を得て実証実験を行い、その技術の可能性および有用性について確認することができた。
・データ取得・蓄積
同社のテレマティクス自動車保険の契約車両や各自治体が保有する車両に取り付けたテレマティクスデバイスから日々の走行データ※1の取得・蓄積を行う。
・路面状態の異常箇所推定
蓄積された走行データから路面状態の異常箇所を推定する。センサーデータから得られる車両の振動という人の感覚(乗り心地)に近い情報をもとに路面の異常箇所を検出するため、見た目からは判断しにくい潜在的な劣化損傷の検知が可能である。
・地図上への可視化
検出した異常箇所を地図上に可視化する。また、各異常箇所に対して推定損傷度合いや検出割合など、修繕計画の策定および修繕の実施判断に必要な詳細情報を提供する。
(2)路面状況把握システムを活用したサービス
同社保有の豊富なプローブデータ※2から、路面状況を簡易的に把握できるため、専用車両や専用装置による測定を必要とせず、低コストで道路管理業務の効率化・高度化が実現する。また同社のシステムを通じて収集された情報と三井住友海上が提供している「ドラレコ・ロードマネージャー※3」を組み合わせることで、映像データとセンサーデータの両方を活用した高精度なサービスを提供することが可能になると考えられる。
今後、地方自治体などとの実証実験を通じて、課題の洗い出しや更なるニーズ調査を行い、2023年度までに地方自治体や道路管理会社などへ本システムを核とした路面状況把握サービスの提供を行う。
また、システムの更なる高度化に向け、路面のひび割れ・わだち掘れ※4など損傷内容の分類、IRI※5などの路面状態評価指標の算出、異常箇所の地図上への画像表示などの開発検討も進める。
加えて、「ドラレコ・ロードマネージャー」とのサービス連携に向けた検討を行い、同社の持つプローブデータの網羅性と組み合わせることで互いの強みを活かし、グループ全体でお客さまの利便性向上と負荷軽減を目指す。
※1 個人情報を含まない形で自動車走行データの加工・統計化を実施
※2 自動車が走行するだけで得られる位置・速度などの情報
※3 収集されたドライブレコーダーの画像データをAI解析することにより、外観からポットホール(アスファルト舗装の表層がはがれて出来る穴)、ひび割れなどの道路損傷箇所情報を提供するサービス
※4 道路走行部分に縦断方向に連続して生じた凸凹
※5 路面の縦断凹凸を評価する指標。国際ラフネス指数(International Roughness Index)

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