セゾン自動車、「自動車の事故率(対物・車両)」について調査を実施
セゾン自動車は、2012年5月~2020年12月時点ででおとなの自動車保険に加入していた契約者を対象に「自動車の事故率(対物・車両)」について調査を実施した。
1.自動車事故率は低下傾向。特にコロナ禍の影響が大きくみられる
今回、自動車事故の多くを占める「対物賠償(他人の車や建物、財物に損害を与えた場合の補償)」と「車両保険(自身の車が事故により損害を被ったり、盗難に遭った場合の補償)」の事故率に関して調査を実施した。
いずれもここ3年ほど緩やかに事故率が低下しており、全体の傾向といえる。特に2020年2月以降大きく事故率が低下していることがわかる。
自動車事故率低下の要因は以下の3つが挙げられる。
①コロナ禍の影響
②自動車の性能の向上
③ドライブレコーダーによる安全運転意識の高まり
直近1年間については、コロナ禍による全国的な外出自粛の影響で、旅行やレジャーといった遠出をする機会が減り、運転機会が少なくなっていることが自動車事故率の低下における大きな要因と考えている。
3年ほど前から緩やかに事故率が低下してきている要因は、自動車性能の向上にあると考えられる。自動ブレーキ搭載自動車など、安全運転支援機能がついた自動車の普及も関係している。
また、ここ最近ではドライブレコーダーの映像が報道番組で取り上げられるようになった。ドライブレコーダーを取り付ける一番のメリットは、事故時の状況を記録できるという点である。もしもの時に警察や保険会社に対して、客観的に事故状況を確認できるドライブレコーダーの需要が高まっている。それ以外にも、ドライブレコーダーは運転者の安全運転意識を高めるとも言われている。映像をもとに自身の運転を振り返り、運転技術の向上に役立てるといった活用方法もあり、こうしたドライブレコーダーの普及が自動車事故率の低下に寄与していると言える。
2.自動車の修理費は高騰傾向
事故率と同様、自動車事故の多くを占める「車両保険」において支払われた保険金の単価についても調査した。
いずれもここ3年ほど緩やかに支払保険金単価が上昇していることがわかる。
支払保険金単価上昇の要因は以下の2つが挙げられる。
①増税影響
②自動車性能の向上などによる部品単価上昇
2019年10月以降、単価が上昇傾向にあることがわかる。これは増税の影響により、部品や修理費に対する増税分が保険金に反映しているためである。また、それ以前からも緩やかに上昇している要因としては、自動車性能の向上により事故率が下がっている反面、性能向上や原材料費・物価の高騰により部品が値上がり、事故時の修理費が増えているということが考えられる。