損保ジャパン、新宿駅周辺防災対策協議会訓練との連携によるドローンを活用した超高層ビル街複数拠点での災害対応実証実験を実施
損保ジャパン、SOMPOリスクマネジメント株式会社、工学院大学および新宿区(以下「チーム・新宿」)は2月24日(水)、日本有数の人口密集地かつ超高層ビル街である新宿西口エリアで、小型無人航空機(以下「ドローン」)を活用した災害時の情報収集・発信の実証実験を行う。過去4回の実験から課題として浮かび上がった、発災直後の各種活動立ち上げに注目し、情報収集および滞留者誘導、西口現地対策本部との情報共有や、高層ビル街におけるドローンの遠隔操作について検証する。
1.本実証実験の背景とねらい
新宿駅周辺防災対策協議会は、2007年から継続的に、大規模地震を想定した共助の訓練に取り組むとともに、地域の防災力の向上に取り組んできた。これらの活動を通して、災害発生直後の情報収集・発信等が課題として挙がっており、協議会では、その対応を検討している。
「チーム・新宿」は、課題解決のため、平常業務で蓄積・活用してきた技術・知恵・資源を結集し、ドローンや情報通信機器を連携させた実証実験を2016年度から実施しており、今回第5回実証実験を行う。
今回の実験は、これまでの成果をふまえ、初動対応を検証する。具体的には、新宿区からの要請に基づき事業者が周辺状況を把握するために上空からドローンで撮影し、同時刻に実証実験を行っている新宿駅周辺防災対策協議会の現地本部運営訓練へ情報を提供する。
また、今回は初の試みとして、新たに開発したLTE回線のドローン制御システムを用いて、新宿中央公園のドローンを西口現地対策本部等から遠隔操作する実験も計画している。
2.実証実験の概要
(1)スケジュールおよび会場
①スケジュール:2021年2月24日(水)13時30分~15時00分
*天候により中止となる場合がある。
②会場:新宿中央公園、工学院大学、新宿区役所
(2)実験内容
新宿駅周辺地域の被害状況把握および滞留者誘導、新宿区災害対策本部との情報共有を目的に、新宿中央公園でドローンを飛行させ、得られた情報を工学院大学に設置されている新宿駅周辺防災対策協議会の西口現地対策本部および新宿区役所で情報共有する。今回は、同じタイミングで実施されている新宿駅周辺防災対策協議会の現地本部運営訓練との情報共有を検証する予定である。
①発災初動期を想定した、リアルタイムでの活動体制の立ち上げ
②西口現地対策本部とのドローン等を活用した情報収集/情報提供
③専用開発システムによるドローンの飛行制御通信にLTE回線を用いた遠隔操作試験
(3)活動資源
「チーム・新宿」のメンバー各機関が、資源(人財、資機材、資金等)を持ち寄り、活動している。
(4)実施体制
「チーム・新宿」メンバー:損害保険ジャパン株式会社、SOMPOリスクマネジメント株式会社、工学院大学、新宿区危機管理担当部、株式会社理経(今回は不参加)
協力団体:新宿駅周辺防災対策協議会、株式会社NSi真岡、スカパーJSAT株式会社、一般財団法人公園財団(新宿中央公園)
(5)実証実験における各機関の担当業務
【企業名等・担当業務】
●損害保険ジャパン株式会社
・本実証実験の企画・実施・検証
・ドローンをはじめとする必要な資機材の提供と機材運営要員の提供
●SOMPOリスクマネジメント株式会社
・本実証実験の企画・実施・検証の支援
・新宿駅周辺防災対策協議会との調整
●工学院大学・地域の専門家としてのテクニカルアドバイス
・新宿駅周辺の事業者の立場から、本実証実験の企画・実施・検証に関するアドバイス
・無線通信機材をはじめとする必要な資機材の提供と機材運営要員の提供
●新宿区
・新宿駅周辺の防災対策を所管する基礎自治体の立場から、本実証実験の企画・実施・検証に協力
・ドローン飛行場所の提供・指定管理者との調整
・新宿駅周辺防災対策協議会の事務局
●新宿駅周辺防災対策協議会
・新宿駅周辺の事業者の立場から、本実証実験の企画・実施・検証に関するアドバイス
●株式会社NSi真岡
・ドローンの製作、保守およびドローン搭載・非搭載型LTE画像配信システムの構築
・ドローンのUTM運行管理システム構築および自律飛行ソフトウェア開発
●スカパーJSAT株式会社
・衛星回線の提供