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あいおいニッセイ同和損保、無人自動運転移動サービスにおける異常検知方法に関する特許を取得

あいおいニッセイ同和損保と国立大学法人群馬大学(以下群馬大学)は、無人自動運転移動サービスにおける非常時対応を見据え、自動運転車や自動運転車の遠隔監視・操作を行う管制システム(以下管制システム)などとのデータ連携による異常検知方法に関する特許を取得した。
また、あいおいニッセイ同和損保は、群馬大学との共同研究成果に基づき、管制システムと保険会社をつなぐ映像等データ連携システムを群馬大学発のスタートアップ企業である日本モビリティ株式会社(以下日本モビリティ)と開発し、実証実験への提供を開始した。
1.背景
政府は限定地域における無人自動運転移動サービスの早期実現を目指し、「無人自動運転サービスの実現および普及に向けたロードマップ※1」を策定している。実現に向けて技術開発のみならず、制度・インフラ・社会的受容性・コストなど様々な観点での検討が不可欠とされ、官民一体となった取り組みが期待されている。一方、安全性・利便性確保の観点から、平時における乗客の見守りに加え、非常時には迅速かつ円滑に対応する態勢の整備がガイドライン※2にて求められている。
こうした中、あいおいニッセイ同和損保と群馬大学は、2016年12月から共同研究を行っており、その取り組みの一環として、2019年3月に「次世代モビリティ事故・サービス研究室」を設置し、無人自動運転移動サービスにおける非常時対応について研究を進めてきた。また、群馬大学および日本モビリティは、地方自治体や民間の交通事業者と管制システムを用いた自動運転の実証実験にいち早く着手し、2020年7月には国内初となる大型バスによる実証実験を実施している。
今般、非常時における迅速かつ円滑な対応においては「異常の早期検知」が不可欠との考えから、自動運転車や管制システムとのデータ連携に関する開発を進めるとともに、それらのシステムを活用した異常検知方法について、あいおいニッセイ同和損保と群馬大学が共同で特許を取得した。
※1「官民ITS構想・ロードマップ2020」首相官邸(2020年7月)
※2「限定地域での無人自動運転移動サービスにおいて旅客自動車運送事業者が安全性・利便性を確保するためのガイドライン」国土交通省自動車局(2019年6月)
2.特許の概要および非常時対応を見据えたシステム提供について
今般取得した特許は、無人自動運転移動サービスにおいて必要とされる自動運転車や管制システムなど複数の情報システムから得られるデータを比較することで異常を検知するプログラムであり、これにより自動運転車の早期異常検知および異常発生場所の特定が実現できることになる。
また、今後自動運転技術の進展とともに、全国各地で管制システムを用いた実証実験が増加していくことを見据え、あいおいニッセイ同和損保は、群馬大学との共同研究成果に基づき、管制システムと保険会社をつなぐ映像等データ連携システムを日本モビリティと開発し、「無人移動サービス導入パッケージ」の一つとして実証実験への提供を開始した。本システムでは、自動運転車の異常発生時に管制システムから保険会社へシームレスに映像データ等が連携されることで、迅速かつ適切な現場救援やレッカー手配などの非常時対応を実現する。
3.今後の展開
あいおいニッセイ同和損保と、群馬大学および日本モビリティは、無人自動運転移動サービスをパッケージ化し計画段階から実装まで一気通貫で支援するとともに、各情報システムから得られるデジタルデータの更なる活用により、非常時における迅速かつ円滑なお客さまサポートを実現し、安全・安心なモビリティ社会の実現に貢献することを目指している。
今後も、自動運転車・管制システム・保険会社間の連携システムの機能改善に取り組み、安全性・利便性を向上させながら、各地域が抱える移動課題の解決に向け、地方自治体や交通事業者などとともに無人自動運転移動サービスの全国への展開・社会実装に取り組んでいく。

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