東京海上ホールディングス、広島大学、アクセルスペース、ハイドロ総合技術研究所が衛星画像を活用した赤潮の発生予測に関する共同研究で合意
東京海上ホールディングスは、広島大学(越智光夫学長)、株式会社アクセルスペース(中村友哉代表取締役 CEO)および株式会社ハイドロ総合技術研究所(長谷川誠代表取締役)と共同で、海洋資源に被害をもたらす赤潮の発生予測に関する研究開発を実施することに合意した。
昨今、クロマグロやニホンウナギに代表されるように、天然水産資源の枯渇が懸念されているが、世界的には人口増加に伴い水産資源の消費量拡大が続いている。また、社会的には流通経路の透明性(トレーサビリティ)確保や持続可能性が重要視されており、養殖業は今後ますます重要な産業となってくる。
一方で、養殖業では、赤潮発生による被害事例が報告されており、養殖業の発展を阻害する可能性があると言われている。赤潮は海洋プランクトンの大量発生により生じるもので、養殖業等に甚大な被害をもたらす。一方、その発生メカニズムは未だ十分には解明されておらず、発生予測が難しい状況にある。
○赤潮発生研究の概要
今回、リモートセンシングによる水質モニタリングが専門の広島大学大学院先進理工系科学研究科の作野裕司准教授、人工衛星とそこから得られるデータ分析に強みをもつアクセルスペース社および海洋シミュレーションに高度な専門性をもつハイドロ総合技術研究所と共同で、赤潮発生のメカニズムを研究する。
具体的には、人工衛星等から取得する各種環境データ、最先端の AI、および環境データの将来を予測するためのシミュレーターを組み合わせることで、赤潮発生予測を研究・開発していく。
将来的にはこの研究で得られた知見を活かし、養殖業者に対する赤潮発生の事前通知サービスなど、赤潮による損害の未然防止・軽減サービスの開発に繋げていく。
赤潮の発生予測は、養殖業の発展を側面から支援するものであり、東京海上ホールディングス、広島大学、アクセルスペース、ハイドロ総合技術研究所は、ビジネスの枠にとらわれず、持続可能な社会の実現に向けた課題解決に取り組んでいく。