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東京海上日動あんしん生命、エンベディッド・バリューを開示

東京海上日動あんしん生命は、東京海上グループの国内生命保険事業の企業価値評価のひとつとして、European Insurance CFO Forum Market Consistent Embedded Value Principles(以下「MCEV原則」)に準拠した3月末の市場整合的エンベディッド・バリュー(以下「MCEV」)を開示した。
①MCEVについて
現在の日本の財務会計は保守性に重点を置いていることから、生命保険事業の価値評価・業 績評価を行うという観点から見ると、特に契約当初には利益が過小に評価されやすいという限界がある。 エンベディッド・バリュー(以下「EV」)は、「純資産価値」と「保有契約価値」の2つの価値の合計額で計算されるが、財務会計上の限界をある程度修正し、事業実績の実態を反映して適切に価値評価・業績評価を行うことができると考えられている。 EVの計算手法についてはさまざまな計算手法が存在していたが、計算基準の整合性を 高め、ディスクロージャーの基準を統一する目的から、CFOフォーラムが2008年6月にMCEV原則を公表し、その後追加的なガイダンスを提供している。同社も開示の充実を図るため、2015年3月末よりMCEV原則に準拠したEVを開示している。
②対象事業
同社および同社の子会社が行う事業を対象としている。ただし、子会社については日本の会計基準に基づく帳簿価格を純資産価値の計算に反映している。また、東京海上グループ内 の他の事業会社が行う事業については、本開示では対象としていない。
③取締役による宣言
同社の取締役は、ここに開示するEVが特記すべき事項を除き、MCEV原則に準拠して作成されていることを宣言する。
④第三者機関によるレビュー
EV計算の適正性・妥当性を確保するため、同社は独立した第三者機関であるミリマン・ インクにレビューを委託し、意見書を受領している。
⑤MCEV原則への準拠
同社のMCEVはMCEV原則に定められる計算手法および前提条件に則って計算している。
MCEV原則への準拠にあたって特記すべき事項は以下のとおりである。
・MCEV原則では参照金利として原則スワップレートを使用することを定めているが、本MCEVでは国債の金利を使用している。
・本MCEVは、東京海上グループの連結ベースの計算値ではなく、同社のみに係る計算値である。同社単体の計算値であることから、MCEV原則に定めるGroup MCEVについては計算および開示していない。
⑥参照金利として国債金利を使用することについて
MCEV原則では、参照金利として原則スワップレートを用いるよう定めているが、同社では以下の理由から参照金利に国債金利を使用している。
・スワップレートには一般的にLIBORにかかわる信用リスクが含まれる一方、同社が 参照金利としている日本国債金利、アメリカ国債金利には信用リスクがないと考えられ ること。
・同社は国債を中心としたALMを行っており、現実にリスクフリーレート相当の収益を確保する事ができること。また、資産と負債の評価を整合的に行えること。
・日本国債、アメリカ国債ともに十分な流動性があること。
◆なお、3月末市場整合的エンベディッド・バリューの詳しい内容に関しては下記URLを参照のこと。
【http://www2.tmn-anshin.co.jp/download/716/20180522news.pdf】

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