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東京海上日動、NEDO「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業」に採択

東京海上日動が参画する、株式会社H2ほっかいどうを代表提案者とする8社のコンソーシアムによる提案事業が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「水素社会モデル構築高度化技術開発・実証事業」(以下、本事業)に採択された。
本事業は、北海道の豊富な風力資源を活用してグリーン水素を製造し、水素の製造・輸送・利用を一体化した新たなエネルギーサプライチェーンの構築を目指すものである。同社は、保険・リスクコンサルティングで培った知見を活かし、事業全体のリスク分析や保険プログラムの検討を通じて、水素エネルギーの社会実装と脱炭素社会の実現に貢献していく。
1.背景
日本政府が策定した第7次エネルギー基本計画においては、水素の大規模な利用ニーズの創出と効率的なサプライチェーン構築の実現、そして、地域の脱炭素化や産業創出による地方創生を目指すことが示された。一方、水素社会の実現には、再生可能エネルギーの開発から水素の製造、貯蔵、輸送、利活用に至るサプライチェーン整備および構築、安定的な事業運営を支えるリスクマネジメントが不可欠である。
同社はこれまで、太陽光発電所や風力発電所、水素製造プラントなどの再生可能エネルギーに特化したリスク評価の高度化に取り組んできた。また、2025年度からは、金融庁よりGX金融・資産運用特区(国家戦略特別区域)に指定された札幌市にて立ち上げられた「札幌市水素・再生可能エネルギー推進協議会」に参画し、リスクマネジメントの観点から、再生可能エネルギーの普及、水素利活用の社会実装に向けた検討を進めてきた。
2.本事業のコンセプトと同社の役割
(1)本事業のコンセプト
北海道は、広大な土地と安定した風況に恵まれていることから、日本国内でも有数の風力発電に適した地域といわれている。一方で、発電した電力を運ぶための送電網の整備には多額のコストを要することなどから、発電した電力を需要地に供給できないという課題がある。
本事業では、この課題への解決策として、発電した電力をそのまま送るのではなく、水素に変換して輸送する「水素サプライチェーン」の構築を目指す。具体的には、風力発電による電力を利用してグリーン水素を製造するとともに、溶融塩電解技術を活用したCO2を排出しないマグネシウム製造を検討する。さらに、製造したグリーン水素とマグネシウムを反応させることで、水素を効率的かつ安全に輸送・貯蔵できる「水素化マグネシウム」の製造を目指す。これにより、北海道の豊富な風力エネルギーを、水素という形で需要地へ届ける新たなエネルギーサプライチェーンの構築を進める。
また、本事業で製造を目指すマグネシウムは、現在その多くを海外からの輸入に依存している重要な鉱物資源である。国産のマグネシウムの生産体制が構築されれば、水素社会の実現に加え、重要鉱物の安定供給やエネルギーサプライチェーンの強靭化にもつながることが期待される。※
※ JOGMEC重要鉱物助成金交付事業
(2)同社の役割
同社は本事業において、東京海上ディーアール株式会社とともに、風力発電、水素製造、マグネシウム製造、水素化マグネシウム製造に係るリスクに加え、サプライチェーン全体にわたるリスクの分析・評価を担当する。再生可能エネルギー関連プロジェクトで培ったリスクエンジニアリングや保険引受の知見を活用し、自然災害や設備故障、操業中断などのリスクを総合的に分析するとともに、事業の安定運営を支える保険プログラムの検討を進める。
さらに本事業では、風力発電由来の電力をマイクログリッドによって水素製造設備やマグネシウム製造設備へ供給することを想定しており、高度な電力マネジメント技術が求められる。このため、東京海上グループのID&Eホールディングス傘下の日本工営エナジーソリューションズ株式会社が技術検討・支援を担当し、東京海上グループ一体となって本事業の社会実装に向けて取り組んでいく。
3.今後について
同社は、本事業への参画を通じて、北海道における水素サプライチェーンモデルの構築と水素エネルギーの社会実装に向けた取り組みを推進していく。今後も、保険・リスクマネジメントの知見を活かしながら、脱炭素社会の実現および地域の持続的な発展に貢献していく。

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