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あいおいニッセイ同和損保、新スマート物流を展開する「株式会社エアロネクスト」と資本業務提携

あいおいニッセイ同和損保は、安全なドローン飛行に必要なコアテクノロジーを有し、新スマート物流「SkyHub(R)」(以下、SkyHub)を展開する株式会社エアロネクスト(以下「エアロネクスト」)と資本業務提携契約を締結した。
1.背景・目的
運送業界では、2024年4月の労働基準法改正による「2024年問題」で発生するドライバー不足等により、2030年には全国で約35%の荷物が運べなくなる※といわれている。特に、配送効率の低い地方においては慢性的な人手不足であり、荷物の最終配達区間であるラストワンマイルにおける配送の効率化が喫緊の課題とされている。
これらの課題解決策の一つとして、既存の陸上配送とドローン配送を組み合わせることで、モノの流れを効率化・最適化し、ラストワンマイルにおける物流を持続可能とする「新スマート物流」が注目されており、同社においても2023年度から「全国新スマート物流推進協議会」に参画し、運送業界の課題解決に向けた検討を行ってきた。
そこで今般、同社は「新スマート物流」の普及を後押しすることなどを目的に、陸上配送とドローン配送を組み合わせ、高い配送効率と収益性を実現している「SkyHub」を展開するエアロネクストと資本業務提携契約を締結した。
※出典:株式会社野村総合研究所「トラックドライバー不足時代における輸配送のあり方」
2.概要
(1)資本業務提携の内容
新スマート物流の普及に向けては、複数のモビリティや事業者を包括的に補償する仕組みや新たに物流の用途で使用されるドローンの安全な運航のサポートが必要となる。
同社は、新スマート物流向け保険パッケージやドローンテレマティクス保険の開発・提供を通じ、新スマート物流の普及を後押しし、地域・社会課題解決への貢献を目指す。
■保険パッケージの組成【2024年度中】
荷物の一次集荷所の建設や、陸送、保管、ドローン配送中の荷物や機体の破損をまとめて補償する、新スマート物流向け保険パッケージを組成する
■ドローンテレマティクス保険等の保険商品・サービスの開発
管制から取得するデータを分析し、リスク実態に応じた料率設計を行うことで納得感のある保険料の実現を目指す
(2)エアロネクストについて
エアロネクストは、さまざまなプレイヤーと協力し、「新しい空域の経済化」をビジョンに掲げ、ドローンで社会課題を解決するテクノロジースタートアップである。
会社名 株式会社エアロネクスト
所在地 東京都渋谷区恵比寿西2-3-5石井ビル6F
代表者 代表取締役CEO 田路圭輔
設立 2017年4月11日
特長
・安全なドローン飛行に必要不可欠なコアテクノロジーを数多く有し、産業用ドローンに必須の安全技術として提供するライセンスビジネスを展開
・物流戦略子会社の株式会社NEXTDELIVERYを通じ、既存物流とドローン物流をつなぐ、新スマート物流「SkyHub」を展開
(3)出資について
出資実行日・2024年4月26日
出資の概要・株式会社エアロネクストが募集する出資ラウンドへの参加
3.今後の展開
新スマート物流で使用されるドローンは、災害時には緊急輸送ドローンとして活用することで医薬品配送や被害状況の確認等も可能になる。
同社は、保険商品サービスの開発・提供に加え、平時からドローンを活用する体制を整備することが災害時の迅速な対応につながると考え、災害時活用を踏まえた運用モデルを構築し、新スマート物流における新たな価値創出も目指す。
<参考>新スマート物流「SkyHub」について
SkyHubは、陸上物流とドローン物流を組み合わせ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新しい物流の仕組みである。陸上物流とドローン物流との接続点に設置される荷物の集積・配送拠点を起点に、配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送などのサービスを提供する。システムによって最適な配送リソース・配送ルートに荷物を割り当て効率化することで、ラストワンマイルにおける物流を持続可能なものにする。

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