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東京海上日動、「ビッグモーター社による保険金不正請求等」に関するお客様への対応で等級訂正の手続き案内等を追加

東京海上日動は8月23日、お客様の被害回復を最優先事項とし、8月1日付ニュースリリース「『ビッグモーター社による保険金不正請求等』に関するお客様への同社の対応について」で公表した内容に加え、以下の対応を行っていくと発表した。同社は引き続き、不正請求に厳正に対応するとともに、その防止に向けた体制を一層強化していく。
1.お客様の被害回復に向けた取り組み
(1)同社からビッグモーター社の自動車修理工場を紹介されたお客様等への対応について
ビッグモーター社による保険金不正請求の全容解明および個々のお客様の被害状況(修理の適切性と正しい修理金額)の確認には、今後も一定の時間がかかることが想定される。
しかしながら、同社はビッグモーター社による調査完了を待つことなく、以下に該当するお客様等について、同社の専用コールセンター(電話番号:0120-365-332)に連絡することで、安全性の点検を同社の費用負担で行うための各種手続き等を案内する。
(2)不正修理の被害にあわれたお客様の自動車保険契約の等級訂正について
ビッグモーター社による保険金の水増し請求がなければ、事故の修理にあたって自動車保険を使用しなかった可能性のあるお客様については、適正な保険金を説明し自動車保険の等級訂正の手続きを案内する。
これまで同社は、保険金の水増し請求金額が確定した場合であっても、ビッグモーター社による、「水増し請求に関するお客様への説明」および「水増し請求金額の同社への返金」等が実施された後に、お客様へ等級訂正の手続きを案内していたが、今後は、このようなプロセスを経ることなく、速やかに同社よりお客様に案内する。
(3)ビッグモーター社の外部専門家による調査に対する同社サポート
2023年8月には、ビッグモーター社において外部専門家による調査も開始されたが、件数が非常に多く、確認事項が多岐にわたる調査になるため、完了までに相当な時間を要するものと想定される。
同社は、本事案が発覚して以降、独自に約16,600件の事案調査を進めて不正請求の可能性がある事案の特定に努めてきた。同社の調査だけで不正の有無を確定させることは出来ませんが、ビッグモーター社における早期のお客様対応を促すべく、引き続き、同社独自調査の結果を提供していく。また、デジタル技術を活用した調査手法やこれまでの独自調査等で得た知見、ノウハウ等を用いて、外部専門家に対して調査マニュアルの作成支援をはじめ、あらゆる協力を行っていく。
2.ビッグモーター社との代理店委託契約の解約
同社はビッグモーター社と、2023年10月1日付で損害保険代理店委託契約を解約することで合意したので、現在ビッグモーター社を代理店として同社の自動車保険等に加入しているお客様の契約は、お客様の意向も踏まえビッグモーター社以外の損害保険代理店にて取り扱う。この点については、同社からお客様に別途書面にて連絡していくが、保険契約は引き続き有効に継続する。
3.ビッグモーター社の事案を踏まえた今後の対応ビッグモーター社の事案を踏まえた今後の対応 同社は、従来より一貫して不正請求を許容することなく、厳正に対処してきた。その方針のもと、不正請求防止に向けた体制の強化を徹底していく。
(1)保険金の不正請求防止に向けた体制の強化
(2)指定工場ネットワーク情報のオープン化と指定工場制度の見直し

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