東京海上日動、サステナブル社会の構築に向けた陸上養殖保険を開発
東京海上日動は、水産資源の安定供給と持続可能性の観点から成長期待の高い陸上養殖事業の進展を支えるため、「陸上養殖保険」を開発した。
昨今の世界的な人口増加や健康志向を受けた食料需要の増加に加え、海の生態系保全・持続性などの環境意識の高まりにより、水産養殖事業に対する注目・期待が高まっている。
日本国内では、水産資源管理の強化や養殖業への新規参入促進に向けた漁業法改正(20年12月施行)を受け、水産庁による「養殖業成長産業化総合戦略」が策定されており、水産業の成長産業化に向けたスマート水産業の推進や、民間企業による陸上養殖ビジネスへの参入が活発化している。また、養殖業の進展を支える融資の円滑化を図るために水産庁から示された「養殖業事業性評価ガイドライン※」には、養殖事業におけるリスク管理・対策の重要性が盛り込まれている。
こうした環境下、同社は、データドリブンな保険商品やリスクソリューションの提供を通じてサステナブル社会の構築に貢献していくため、陸上養殖保険を開発することになった。
※ 水産庁HP:養殖業事業性評価ガイドライン https://www.jfa.maff.go.jp/j/saibai/yousyoku/jigyoseihyoka.html
◆取り組みの概要
同社は、陸上養殖事業の発展に貢献していくため、下記の保険商品とリスクソリューションを提供していく。
<保険の概要>
・保険の対象
主にスマート養殖デバイス等を活用した陸上養殖事業者
・補償の概要
生け簀や設備機械の物的損害、設備機械故障時の魚の死亡、輸送中の損害など、陸上養殖事業固有のリスクを幅広く補償
(事業者のニーズに合わせてオーダーメイドで商品設計を行う)
◆リスクソリューションの概要
東京海上ディーアールが長年に亘って蓄積してきた予想最大損害額などのリスク評価やリスク改善提案などのリスクサーベイ・リスクコンサルティングの知見を活用し、「養殖業事業性評価ガイドライン」で定められた評価項目(天災回避対策や故障・人為的ミス対策など)に沿ったソリューションを提供する。