あいおいニッセイ同和損保、住宅修理等に関するトラブル懸念事案を早期に検知する「AI検知システム」を開発
あいおいニッセイ同和損保は、自然災害発生時に住宅修理や保険金の請求手続き代行を勧誘し、不当に高額な手数料を請求する業者等(以下、トラブル懸念業者)からお客さまを保護するため、トラブル懸念業者の介入可能性が高い保険金請求事案を、AIを活用して早期に検知できるシステム(以下、本システム)を開発し、8月より運用を開始する。
1.背景
近年、大規模化する自然災害に乗じて、被災されたお客さまへ住宅修理や保険金の請求手続き代行を勧誘し、不当に高額な手数料を請求するトラブル懸念業者が増加している。同社では、ホームページやパンフレット等を通じて注意喚起を行う等の啓発活動を行うとともに、トラブル懸念業者の介入可能性が高い事案を専門に対応する火災保険サポートセンターを2022年4月に設置し、専門スキルを有する社員がお客さまをトラブルから保護してきた。
一方、トラブル懸念業者の手口は、複雑化・巧妙化しており、業界全体でチラシ等を作成し注意を呼びかけるなどの対応を行い、トラブル・相談件数は減少しているものの、未だトラブル懸念業者は後を絶たない。
そこで同社は、オックスフォード大学のAIベンチャーであるMind Foundryと同社との共同研究所であるAioi R&D Lab-Oxfordと共同で本システムを開発し、トラブル懸念業者の介入可能性が高い保険金請求事案を早期に検知・把握することで、トラブル懸念業者の介入防止をより一層強化することとした。
2.概要
(1)本システムについて
トラブル懸念業者が介入している可能性をスコア化して表示する機能を設けるとともに、スコアの算出根拠も表示することで、AI判定の透明性を確保する。
(2)本システムの活用方法について
各地で保険金の支払を行っている損害サービスセンターが受け付けた事故のうち、本システムで高スコアとなった保険金請求事案について点検を行う。
点検の結果、トラブル懸念業者の介入可能性が高い事案を火災保険サポートセンターにて対応することで、早期のお客さま保護を図る。
3.今後の展開
本システムのAIに最新の保険金請求データを都度学習させ、継続的なアルゴリズム改修を行うなど、更なる検知精度の向上を図るとともに、集約された情報や対応ノウハウをもとに、トラブル懸念業者の更なる介入防止に繋げる。