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損保協会、令和5年度損保決算概況を公表

損保協会は、会員会社29社(※)の令和5年度決算概況を次のとおり取りまとめた。正味収入保険料は、前年度に比べ0.1%増加、9兆1,316億円となっている。正味支払保険金は、前年度に比べ△1.0%の5兆3,300億円となった。
1.保険引受の概況
(1)正味収入保険料
正味収入保険料は、料率改定の影響などによる自動車保険の増収などにより、令和4年度に比べ0.1%(122億円)増加して9兆1,316億円となった。
(2)正味支払保険金、損害率
正味支払保険金は、交通量回復に伴い自動車保険の支払いなどが増加したが、国内の自然災害の減少に伴う火災保険(地震含む)の支払いの減少などもあり、令和4年度に比べ△1.0%(△530億円)減少の5兆3,300億円となった。
損害率は、令和4年度に比べ△0.6ポイント低下して64.3%となった。
(3)事業費、事業費率、コンバインド・レシオ
保険引受に係る営業費及び一般管理費は、令和4年度に比べ1.1%(149億円)増加して1兆3,444億円となった。
諸手数料及び集金費は、令和4年度に比べ△0.7%(△108億円)減少して1兆6,350億円となった。
これらを合計した事業費は令和4年度に比べ0.1%(41億円)増加したが、事業費率は、正味収入保険料の増収により令和4年度と同じ32.6%となった。
損害率と事業費率を合計したコンバインド・レシオは、令和4年度に比べ△0.6ポイント低下して96.9%となった。
(4)保険引受利益
以上の増減益要因に、その他の保険引受収益および保険引受費用を加減算した保険引受利益は、令和4年度に比べ54.7%(626億円)増加の1,770億円となった。
2.資産運用の概況
資産運用収益から資産運用費用を差し引いた資産運用粗利益は、有価証券売却損益(売却益-売却損)の増益(1,600億円)や利息及び配当金収入の増加(1,342億円)などにより、令和4年度に比べ30.5%(2,230億円)増益の9,548億円となった。
3.経常利益・当期純利益
経常利益は、資産運用粗利益の増益などにより、令和4年度に比べ36.6%(2,808億円)増加の1兆473億円となった。
経常利益に特別損益や法人税等合計を加減算した当期純利益は、令和4年度に比べ78.6%(3,942億円)増益の8,958億円となった。
4.総資産
総資産は、令和4年度末に比べ10.3%(3兆2,649億円)増加して35兆139億円となった。
5.ソルベンシ-・マ-ジン比率
ソルベンシー・マージン比率は、29社とも法律で求める水準を超えており、経営の健全性について問題ない水準となっている。
(※)次の同協会会員会社(29社)の単体決算に基づき集計したものである。
あいおいニッセイ同和損保、アイペット損保、アクサダイレクト、アニコム損保、イーデザイン損保、AIG損保、エイチ・エス損保、SBI損保、au損保、キャピタル損保、共栄火災、さくら損保、ジェイアイ、セコム損保、セゾン自動車火災、全管協れいわ損保、ソニー損保、損保ジャパン、大同火災、東京海上日動、トーア再保険、日新火災、日本地震、ペット&ファミリー損保、三井住友海上、三井ダイレクト損保、明治安田損保、楽天損保、レスキュー損保

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