三井住友海上、「定時(17時)退社」を経営目標へ
三井住友海上は、社員の私生活の充実(育児・介護との両立等)と自己実現(スキルアップ)に充てる時間を確保するため、4月から「定時(17時)退社」を経営目標に掲げ、残業対策に取り組む。
1.「定時(17時)退社」の取組内容
(1)概要
4月よりスタートする中期経営計画(2022-2025)第2ステージにおいて、「『定時(17時)退社』を前提とした働き方への変革」を掲げ、定時以降の時間確保による私生活の充実(育児・介護との両立等)や自己実現(スキルアップ)に、全社を挙げて高い価値観で取り組む。
なお、大規模災害や業務繁忙期等における残業に対しては柔軟に対応する。また、シフト勤務やフレックスタイム制による柔軟な働き方も、引き続き推進していく。
(2)具体策
・「全社員が定時退社できる職場環境を整備する」ことを取組の要である組織長の服務基準に掲げ、組織長向けの研修を通じて取組徹底を図っていく。
・「定時(17時)退社」の実施率について、定量データ・定性情報から実態を把握したうえで、全社を挙げて業務の見直しに取り組んでいく。
2.背景
同社は、2016年から「働き方改革」を推進し、2017年4月から「19時前退社ルール」を開始した。当初は、業務多忙によりルール運営の持続性が疑問視されていたが、生産性向上に向けた取組が加速し、現在は19時前退社が定着している。
一方、17時以降も業務に従事する社員は多く、育児・介護と両立する社員を中心に「定時に帰りにくい雰囲気」があるとの意見が寄せられていた。
今後、仕事と育児・介護を両立する社員が増加し、社員一人ひとりのスキルアップの必要性が一層高まる中において、「定時(17時)以降の社員の時間確保」が、社員の私生活の充実と会社の人財確保の両面で重要であることから、経営課題として取り組む。