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損保協会、協会長ステートメントを発表

損保協会は、会長新納啓介氏の協会長ステートメントを発表した。
6月末に日本損害保険協会会長に就任して以降の主な取組みを公表している。
【はじめに】
「今年度も、大規模な自然災害が世界中で相次いで発生している。7月の地球平均気温が観測史上最高を記録するなど、「沸騰化」と表現されるほどの地球温暖化が進んでいる中、ハワイやカナダでの森林火災、リビアでの洪水などが発生した。また、モロッコでは、マグニチュード6.8の大地震が発生している。
我が国でも、台風13号による大雨等、全国各地で自然災害が発生している。
これらの災害により亡くなった皆様に謹んで哀悼の意を表すとともに、遺族および被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げる。また、復旧に携わっている全ての皆様に心より敬意を表す。
損害保険業界としては、お客さまからの相談に丁寧に答え、迅速・適正に保険金支払いを行うことに加え、災害救助法が適用された地域において、各種損害保険商品の継続手続きや保険料支払いの猶予措置を実施する等、引き続き、業界を挙げて全力で対応していく。」
《信頼回復に向けた同協会の取組みについて》
保険金不正請求については、ビッグモーター社と取引を行っていた会員各社において、被害にあわれたお客さまはもちろんのこと、本件をきっかけに過去の修理内容に不安をお持ちのお客さまへの対応に全力を尽くすと共に、原因分析・再発防止などの取組みを進めているところである。
また、保険料調整行為についても、関係する会員各社ごとに実態把握と原因分析を進めると同時に、現時点で実施できる再発防止策に既に取り組んでいるところである。
同協会としては、関係する会員各社で生じているこれらの問題の重大性に鑑み、お客さま本位の姿勢を改めて確認し、適正な業務運営に向けた以下のような業界取組みを、スピード感を持って進めていく。
(1)ビッグモーター社による保険金不正請求に対する再発防止策等について
<実施済(2023年9月1日ニュースリリース済)>
a.損保協会特設ページの開設
・会員会社が公表したお客さまへのお知らせ・会員会社の対応を集約・掲載
・会員会社における専用のお問い合わせ窓口一覧を掲載
<今後速やかに実施・検討を進める内容(2023年9月19日ニュースリリース済)>
a.自動車保険の等級訂正を円滑に進めるための方策の検討
・お客さまが円滑に等級の訂正手続きを行えるよう、継続契約が他の保険会社に移行しており複数の保険会社を跨いで等級訂正を行う必要がある場合の対応方法等について、整理・検討を進める。
b.これまでの不正請求対策の点検・総括およびレベルアップ
・同協会における不正請求対策を目的とした情報交換制度や保険金不正請求ホットライン等の不正請求対策を改めて検証し、会員各社において不正請求に迅速・適切な対応が行えるよう、必要な変更・改善を行う。
・今般のビッグモーター社による不正請求の手口の把握・研究を行い、会員各社の不正請求防止対策への活用を促す。
c.「損害保険の保険金支払に関するガイドライン」の改定
・今般のビッグモーター社による不正請求と同種の事案が発生しないよう、損害調査や修理先紹介時等において保険会社が留意すべき点を追加し、ガイドラインの改定を行う。
(2)保険料調整行為に対する再発防止策について
<実施済み(9/8)>
・独占禁止法セミナーやトップメッセージの活用
<今後速やかに実施・検討を進める内容(2023年9月19日ニュースリリース済)>
a.これまでの独占禁止法対応の検証・分析およびレベルアップの検討
・同協会における独占禁止法への取組みを検証・分析し、会員会社における法令遵守の再徹底に向けた対策を検討の上、必要な改善を行う。
・会員会社向け啓発活動の検討を行う。
b.「損害保険会社の独占禁止法遵守のための指針」の改定
・会員各社の調査結果や関係当局の対応を踏まえ、共同保険における留意点の追記等を行い、会員各社の社員の行動変容を促す。
【今年度の重点取組みの進捗状況ついて】(要点抜粋)
(1)自然災害対応に向けた啓発
自然災害に対応する備えとしての保険や防災・減災の重要性、および自然災害等に便乗する悪質な業者の実態について国民の皆様に正しく理解してもらうため、以下の活動を展開した。
ア.自然災害に対応する保険や防災・減災に係る取組み
イ.災害に便乗する悪質な業者に関するトラブル防止に向けた取組み
(2)リスク情報をより必要とする方々に向けた啓発
ア.若年層の方に対する取組み
イ.海外から来られた方が日本で安心・安全に過ごせるための取組み
ウ.中小企業に対する取組み
(3)アジア各国における損害保険事業の発展に向けた貢献
ア.健全でレジリエントな損害保険制度の発展への貢献
イ.国際会議における発信強化
【その他取組みの状況について】
(1)YouTubeチャンネルの刷新
(2)悪質ロードサービス業者への取組み
(3)大雨被害発生時の浸水深推定データ等に係る情報提供に関する取組み
【おわりに】
「6月末の協会長就任以降、各地域でのイベント等に直接参加する等、活動を進める中、各重点取組みの意義を再度認識し、計画の達成に向けた思いを新たにした。
他方、ビッグモーター社による保険金不正請求および保険料調整行為が大きな社会問題となり、損害保険業界に対する信頼が揺らいでいることは誠に遺憾に思っている。
当協会としては、これらの問題の重大性に鑑み、お客さま本位の姿勢を改めて確認し、適正な業務運営を行うことに向けて、各種取組みを、スピード感を持って進めていく。
ビッグモーター社による保険金不正請求については、自動車保険の等級訂正を円滑に進めるための方策の検討や、損害調査や修理先紹介時において保険会社が留意すべき点のガイドラインへの追加等、協会における不正請求対策の点検・総括を行っていく。
また、保険料調整行為については、既に9月8日に開催された会員各社のコンプライアンス統括部門等が出席した勉強会において、改めてコンプライアンスの徹底について私が自ら直接訴えかけたとともに、再発防止に向けた各種施策を打ち出したところである。
加えて、9月21日に開催された同協会理事会において、全ての会員各社代表者に対し、これらの取組みについて改めて説明を行い、全社で共有した。更に、私の方から、「お客さま本位の業務運営」の改めての徹底、「保険金不正請求の撲滅に向けたさらなる取組み」の強化、「法令遵守」の再確認の3点について、呼びかけを行い、一致団結して取り組むことを確認した。
就任時に申し上げたとおり、各重点取組みの大前提は、お客さま・お取引先との信頼関係や損害保険会社としての規律ある活動である。
当業界に対する信頼回復に向け、ビッグモーター社による保険金不正請求および保険料調整行為について、被害を受けられた方を中心としたお客さまへの対応を最重要事項と位置付け、対応を進めていく。
また、私自身、協会長として、これらの問題の重大性を真摯に受け止め、当業界の先頭に立ち、お客さまに向いて業務をできていなかった点を反省した上で、正すべき点を正し、信頼回復に向けた取組みをリードしていく決意である。」

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