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東京海上日動、「ビッグモーター社による保険金不正請求等」に関する顧客対応で暫定的な不正請求金額の設定による等級訂正を追加

東京海上日動は、お客様の被害回復を最優先事項とし、等級訂正の対応を早期に進めていくこととしているが、今般ビッグモーター社による不正請求金額を暫定的に設定することで、その対応を進めていくこととした。
現在、ビッグモーター社においては、外部専門家による不正請求調査が開始されているが、不正請求金額の確定には修理車両一台ごとの精査が必要となることから、完了までに相当な時間がかかることが想定される。同社としては、8月24日ニュースリリース(※2)の通り、早期の等級訂正の手続きを進めていくこととしているが、その一環として、「暫定的な不正請求金額」に基づき、等級訂正の要望が見込まれるお客様に対して書面等により案内し、早期の等級訂正を実施していく。
(※2)2023年8月24日同社ニュースリリース:「ビッグモーター社による保険金不正請求等」に関するお客様への同社の対応について(続報)
■対応の詳細
ビッグモーター社の修理において同社の自動車保険の保険金を受け取ったお客様のうち、以下(1)および(2)の双方に該当する方に等級訂正の案内をする。
(1)案内対象となるお客様
同社の自動車保険のお客様のうち、以下に該当する人。
①お客様のお車に生じた損害に対して保険金を受け取った人
②お客様が起こした事故の相手方の車両の損害に対して保険金を受け取った人
(2)案内対象となる条件
暫定的な不正請求金額を4万円(※3)と仮定し、「暫定保険金」と「保険使用による割増保険料」を比較して、後者が金額が大きくなるお客様(保険を使用しない方が良いと考えるお客様)。
・「暫定保険金」:支払い時に認定した保険金の額から暫定的な不正請求金額(4万円)を引いた額
・「保険使用による割増保険料」:保険使用に伴い等級が下がったことによる、割増保険料3年度分(※4)の金額
(※3)ビッグモーター社によるHPで公表されている保険金不正請求金額の平均値を根拠としている。
(※4)事故発生時にお客様が保険の使用を検討される際に、同社は3年度分の保険料シミュレーションを提示している。
■具体的な案内の流れ
・上記の対象のお客様に対して書面等にて等級訂正に関する案内を行い、意向を確認する。
・意向が確認できたお客様には等級訂正を実施のうえ、「暫定保険金」よりお客様が実際に支払った割増保険料が大きい場合、その差額を同社よりお客様に返戻する。
■ビッグモーター社の調査によって不正請求金額が確定した後の対応
今回の対応は、あくまで不正請求金額の確定までに相当の時間を要することが見込まれる中で、早期にお客様の被害回復を行うために実施する暫定的な対応となる。不正請求金額が確定した際には、改めてその確定結果に基づき、以下の通りお客様に不利益が生じないような対応を行う。
(1)本案内による等級訂正を実施した後、不正請求金額が4万円を超えることが確定したお客様:「判明した実際の不正請求金額」と「4万円」の差額を追加でお客様に返戻する。
(2)本案内による等級訂正を実施した後、不正請求金額が4万円を超えないことが確定したお客様:「判明した実際の不正請求金額」と「4万円」の差額はお客様には求めず、同社にて負担する(再度の等級訂正は行わない)。
(3)上記に該当しないお客様、および等級訂正の意向を示されなかったお客様の内、不正請求金額が確定した後に、保険を使用しない方が良かったと想定されるお客様:不正請求金額が確定した後、個別に等級訂正の案内を実施していく。

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