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MS&ADホールディングス、あいおいニッセイ同和損保、保険商品と連動した暗号資産・NFT追跡サービスの提供開始

MS&ADホールディングス、あいおいニッセイ同和損保、MS&AD VenturesInc.(以下「MS&AD Ventures」)、UPPSALA PTE LTD(以下「Uppsalasecurity」)、株式会社テリロジーワークスは、暗号資産やNFT※1の安全・安心な取引の支援を目的に、8月から、暗号資産やNFTが意図せず第三者へ流出した際に、流出先を追跡・特定する追跡サービスの提供を開始する。
※1 Non-FungibleToken(ノン-ファンジャブルトークン)の頭文字を取ったもので、「非代替性トークン」という意味。
「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタル・データ」のこと。暗号資産(仮想通貨)と同じく、ブロックチェーン上で発行および取引される
1.背景
ブロックチェーン技術の発展により、暗号資産やNFTは世界中で多くの人々に利用されている。
特に、デジタル資産を活用してさまざまな経済活動が行われるメタバース空間では、暗号資産やゲーム、アートを中心としたNFTの活用シーン拡大が見込まれている。一方、アバターを介した詐欺や盗難等の新たなリスクの顕在化も懸念されている。
これらの課題解決に向けて、あいおいニッセイ同和損保はMS&AD VenturesとともにメタバースやNFT等、海外で先行する事例を研究し、メタバース専用パッケージ保険や新たなサービスの開発・検討に取り組んできた。
また、Uppsalasecurityは、暗号資産の追跡・レポート作成サービスや暗号資産の監視サービスの提供等、暗号資産のリスク管理に関する豊富なノウハウを有し、正規日本代理店のテリロジーワークスを通じてサイバーセキュリティサービスを幅広く提供している。
今般、あいおいニッセイ同和損保とUppsalasecurityおよびテリロジーワークスは、メタバースを含むWeb3※2時代における革新的な金融サービスの発展を後押しすべく、暗号資産やNFTの盗難発生時に流出先や加害者を追跡・特定する追跡サービスを提供することとした。
※2 ブロックチェーンを活用した新しいインターネットの概念。「データの改ざんリスクが低い」「取引の透明性が高い」「情報流出のリスクが低い」ために、「個人が個人情報を自立分散的に管理できる」といった特徴があり、特定の巨大企業が個人情報や利益を独占しているという「中央集権型」の課題がWeb3.0の登場によって解決されることが期待されている。
2.概要
(1)「暗号資産・NFT追跡サービス」について
暗号資産やNFTのブロックチェーン上の取引を監視・分析し、フィッシング詐欺やサイバー攻撃によって盗まれた資産がどの取引所にあるのか特定し、レポートを作成・提供するサービスである。
今後、メタバース空間上での犯罪が複雑化すると、メタバース運営・管理事業者等は暗号資産やNFTを追跡することの技術の確立が課題となる可能性がある。本サービスを活用することで、セキュリティ体制面の強化や暗号資産、NFTの盗難被害発生時における迅速な原因調査が可能になる。
また、流出先や加害者が特定できることで、メタバース運営・管理事業者等が資産の奪還に向けさまざまな手段を講じる後押しにもつながる。
(2)「暗号資産・NFT追跡サービス」の提供・利用方法
あいおいニッセイ同和損保はUppsalasecurity、テリロジーワークスと連携し、本サービスをシームレスに利用できる体制を構築した。あいおいニッセイ同和損保が提供するメタバース専用パッケージ保険に加入しているメタバース運営・管理事業者等が、なりすましによるフィッシング詐欺等を原因として暗号資産やNFTの盗難被害を認知した際、本サービスの利用料を保険で補償することが可能である。
3.今後の展開
暗号資産やNFTは、デジタル空間における経済活動を大きく変革する技術として期待される一方、普及・拡大にあたっては、秘密鍵・パスワードの紛失リスク、サイバー攻撃やフィッシング詐欺による盗難、ネットワーク上のトラブル・システム障害等、新たに発生するリスクや課題に対処していく必要がある。
あいおいニッセイ同和損保とUppsalasecurityは、暗号資産、NFTの取引上で起こり得る未知のリスクを共同で研究し、市場の進化や変化に対応した保険商品・サービスの開発・提供により、Web3時代における安全・安心な金融サービスの発展に貢献していく。

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