三井住友海上、対話型AIを活用した事故対応サービスの品質向上取組を開始
三井住友海上は、日本電気株式会社(以下「NEC」) およびアクセンチュア株式会社と連携し、OpenAI社が提供する対話型AI「ChatGPT」を活用した社内業務の効率化取組に加え、事故対応サービスにおける人(社員)とAIの新たな協業モデルの構築による、お客さま対応の品質向上取組を開始する。
同社は、日本マイクロソフト株式会社が提供する「Azure OpenAI Service」を利用することで、入力した情報が外部利用されることを防止するなど、情報セキュリティの安全性を確保して本AIの活用を推進する。
なお、MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損保においても、照会応答領域での活用等、さまざまな業務効率化に向けた取組を開始しており、今後グループとして幅広くノウハウを蓄積していく。
1.背景
近年、多くの業界・分野でAIの活用が進んでいるが、その中でも「ChatGPT」に代表される生成AIは、従来のAI技術から飛躍的な進化を遂げており、世界的な注目を集めている。生成AIは、文章や画像、音声、プログラムコードの作成といった多くのタスクを実行できることから、同社においてもさまざまなシーンでの業務効率化やお客さま対応品質の向上に活用することが期待できる。
一方、業務活用においては、損害保険業務の知識や社員・保険代理店が担っている機能・役割を踏まえたAIの学習やチューニングが必要になることから、NEC、アクセンチュアと連携し、同社に最適なAIモデルの構築を行う。
2.取組概要
保険約款や社内マニュアル、FAQなどの保険業務に必要な情報を学習した対話型AIを構築し、社内や保険代理店からの照会対応業務を効率化する実証実験を開始した。また、高い専門性が必要になる保険金の支払業務において、社内に存在する業務マニュアルや関連法令、参考文献、対応ノウハウなどを学習した対話型AIの開発によって、損害サポート部門に所属する全ての社員に仮想的なスーパーバイザーやアシスタントを配置した態勢を構築し、お客さま対応品質の飛躍的な向上を目指す。
なお、同社業務に最適な対話型AIの開発に向けて、NECがAIモデルのエンジニアリングを行い、アクセンチュアがプロジェクトの実行・推進およびAI連携基盤であるAI HUBプラットフォームの提供を行う。