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東京海上ホールディングス、デジタルR&D機能の強化によるグループDXを推進

東京海上ホールディングスは、これまでグループ全体でテクノロジーやデータを活用した新たな価値提供を推進してきた。今後、国内外のスタートアップや海外デジタル保険会社の最先端テクノロジー・ビジネスモデルをグループ内に還元し、さらにDXを推進していくため、東京海上グループのダイレクト損害保険会社であるイーデザイン損保を新たにグループのデジタルR&D拠点として位置付け、インシュアテック※1保険会社へ変革させる。
※1 インシュアテックとは、保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語である。
1.インシュアテック保険会社へのトランスフォーメーションこれまで同社では、最先端のデジタル技術の研究・活用を目的に、近年欧米で存在感を増しているインシュアテック保険会社であるMetromile社(米国)やLemonade社(米国)等との協業を実施してきた。
同社では、これらのインシュアテック保険会社から得られた知見を東京海上グループに還元し、グループのDXを推進しているが、今般イーデザイン損保をインシュアテック保険会社へ変革させることで、グループ全体のデジタルR&Dをさらに加速させるとともに、お客さまと社会に新たな価値を創造していく。インシュアテック保険会社への変革の第一弾として、フルクラウド型システムやマネージメントトランスフォーメーションなどを導入し、機能・体制の強化を実施する。
(1)フルクラウド型かつ先進的な保険システムの導入
イーデザイン損保では、デジタル時代のスピードおよびお客さまのニーズ変化に合わせた体制を構築するため既存のシステム基盤を全面刷新する。スマートフォンからのアクセスを前提としたサービス設計、ビジネス環境の変化に迅速な対応を可能とするマイクロサービスアーキテクチャ※2の導入、データに基づく意思決定モデルを支える基盤、エコシステムとの柔軟な連携や高いセキュリティレベルなど、デジタル時代にあわせた先進的な保険システムをフルクラウド環境で構築し、2021年11月18日より本格稼働する。
なお、同システムは、協業各社の支援力や製品優位性を最大限に引き出すべく、マルチベンダー態勢で臨み、短期間(約2年)での構築を実現した。
このフルクラウド基盤により、人工知能(AI)、データ分析、RPA(RoboticsProcessAutomation)、IoT、外部とのAPI連携など、さまざまな先端テクノロジーを高い柔軟性をもって組み合わせることができるため、お客さまの声を今まで以上に柔軟かつ迅速に反映し、保険商品・サービスの改善等につなげることが可能となる。
※2 マイクロサービスアーキテクチャとは、個々のシステム機能を独立したサービスとして実装するもので、サービス毎に短期間で柔軟に拡張・変更・開発ができるといった特徴がある。
(2)データ駆動型でアジャイルな経営意思決定(マネジメントトランスフォーメーション)に向けた体制強化
イーデザイン損保では、グループ内外の多様な組織とのコラボレーションを加速させる。また、アジャイルな開発体制の整備、フラットでオープンな意思決定を促す仕組みを取り入れることで、さらなるイノベーションが生まれる環境を創出する。
①アマゾンウェブサービスジャパン社やシナモンAI社との協業
②東京海上ディーアール社との協業強化
③副業人材の活用(パーソルイノベーション社)
2.共創型自動車保険「&e(アンディー)」の発売
グループのデジタル戦略に基づく保険商品として、イーデザイン損保から新たな自動車保険「&e(アンディー)」を発売開始する。一人ひとりのお客さまに寄り添い、事故にあうお客さまを一人でも減らすため、「&e」ではIoTセンサー※4とスマートフォンを連携させた安全運転サービスを提供するなど、最新テクノロジーを活用してお客さまに新たな体験を提供する。
※4 提供するIoTセンサーは、イタリアのOCTOTelematics(OCTO)社製である。2002年にイタリアで設立されたOCTOは、自動車メーカー向けのテレマティクス・サービスの世界最大手である。(URL:http://www.octotelematics.com)
東京海上グループは、グループ全体で最先端のテクノロジー・ビジネスモデルの活用を進めることで、より良い社会の実現を目指す。これからもお客様・地域社会の“いざ”というときを支えるため、“いつも”支えることができる存在へと挑戦していく。

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