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損保ジャパン、「自動運転車向け遠隔見守りサポートアプリ」の開発と実証実験を実施

損保ジャパンと、株式会社プライムアシスタンス(以下「プライムアシスタンス」)は、新たに「自動運転車向け遠隔見守りサポートアプリ」(以下「SOMPO自動運転見守りアプリ」)を開発した。2021年1月に実施された「塩尻型地域新MaaS×自動運転実証プロジェクト※1」において、「SOMPO自動運転見守りアプリ」を活用して遠隔型自動運転運行サポート施設「コネクテッドサポートセンター」から長野県の塩尻駅周辺を走行する「複数台の自動運転車を対象に見守りサポート提供の実証実験」(以下「本実証」)を行った。
※1 「塩尻型地域新MaaS×自動運転実証プロジェクト」の概要
https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/topics/2020/20200817_3.pdf?la=ja-JP
1.開発の背景
損保ジャパンは2018年9月に「コネクテッドサポートセンター」をプライムアシスタンスに開設した。2019年2月には自動運転サービスの導入を支援するインシュアテックソリューション「LevelIVDiscovery」※2の共同開発に向けて、自動運転システム開発の株式会社ティアフォー(以下「ティアフォー」)および高精度三次元地図製作のアイサンテクノロジー株式会社(以下「アイサンテクノロジー」)と業務提携契約を締結し、これまで全国70箇所以上で自動運転実証実験に参画するなど、安心・安全な自動運転の社会実装に向けた取組みを進めている。
「官民ITS構想・ロードマップ2020」では2020年までに無人自動運転移動サービス実現の期待が示され、自動走行ビジネス検討会(経済産業省・国土交通省)では無人自動運転移動サービスの実現に「遠隔監視」が前提とされている。
損保ジャパンとプライムアシスタンスは、「複数台の自動運転車の走行を遠隔で見守り、事故やトラブルの未然防止や発生時の被害軽減を図るとともに、緊急時に能動的なサポートを行う」サービスの開発と事業化を目指している。本サービス実現には、「車両から得られる情報から異常を検知し、該当する車両を特定するシステム」の開発が必要となるため、今般、損保ジャパンとプライムアシスタンスは、ティアフォーからAPI提供ならびに開発支援を受け、デジタル戦略部Sprintチーム※3とともに、「SOMPO自動運転見守りアプリ」を開発した。
※2 インシュアテックソリューション「LevelIVDiscovery」
https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2018/20190215_1.pdf?la=ja-JP
今回の開発は、本ソリューションの核である、事故の「予防」「監視(見守り)」「補償」のうち、「見守り」のサービスを進化させるものである。
※3 SOMPOホールディングスのデジタル戦略部に所属するDXアジャイル内製化組織
2.「SOMPO自動運転見守りアプリ」の主な機能
(1)複数台の走行車両に対する遠隔見守り
(2)走行地点の地図情報・走行車両の位置情報の取得
(3)異常検知(該当車両の特定・警告音)
(4)乗客、レッカー会社等との通話
3.実証実験の概要
本実証は塩尻市、一般財団法人塩尻市振興公社、ティアフォー、アイサンテクノロジーをはじめとする「塩尻型地域新MaaS×自動運転実証プロジェクト」に参画する企業の支援を受け実施した。
(1)実施日:2021年1月12日~2021年1月20日
(2)場所:コネクテッドサポートセンター(東京都中野区)および長野県塩尻駅周辺
(3)実施内容:コネクテッドサポートセンターから「SOMPO自動運転見守りアプリ」を活用して、①②の実証実験を実施
①走行する複数台の自動運転車に対する遠隔見守り・乗客とのコミュニケーション
②緊急時のトラブルサポートサービス
・異常検知により画面上でアラートが発生した車両の特定
・通話機能を活用し、乗客へ呼びかけ、レッカー会社を手配し該当車両を積載搬送
4.今後の展開
「SOMPO自動運転見守りアプリ」を活用した実証実験を継続し、2021年度中に機能の改善・拡充を図り、2022年度以降に施設内、2025年度以降※4に公道で走行する自動運転車の遠隔見守りにおいて、「SOMPO自動運転見守りアプリ」の実用化を目指す。また、自動運転車のほか、自動搬送ロボットの遠隔見守りでの活用も視野に、コネクテッドサポートセンターにおける次世代モビリティ実装に向けた研究開発を進めていく。
※4 官民ITS構想・ロードマップ2020において、2025年度を目途に限定地域での無人自動運転移動サービスが拡がる可能性があるとされている。

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