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損保ジャパン、製造業のIoT導入促進に向けた共創を開始

損保ジャパンと、電子部品と車載情報機器大手であるアルプスアルパイン株式会社(以下「アルプスアルパイン」)は、IoTプラットフォーム「ifLink」※1※2を活用し、IoTセンサー連動型の保険商品の共同開発を2020年8月に開始した。
※1:東芝デジタルソリューションズ株式会社が展開するIoTプラットフォーム
※2:ifLinkは東芝デジタルソリューションズ株式会社の登録商標である。
1.背景
IoT技術の進展により、製造業においても工場内のセンシングが進みスマート化に取り組む企業がある一方で、先端技術の活用が進んでいる企業はまだ限定的である※3。企業の先端技術の活用を阻害している要因としては、導入における費用対効果や実際に工場現場で効果的に使えるか等の懸念が挙げられる。企業の先端技術の活用を阻害している要因として、導入における費用対効果や実際に工場現場で効果的に使えるか等の懸念から、導入を躊躇することが挙げられる。
また、日本企業のIoT導入率と今後の導入予定※4を踏まえると、この先、さらに欧米企業に遅れをとることが懸念される。そのため、企業の国際競争力を維持するうえで、企業のIoT導入を後押ししていくことの重要性は今後ますます高まると考えられる。
※3:出典:財務省「財務局調査による『先端技術(IoT、AI等)の活用状況』について」(平成30年)
※4:出典:総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)
2.概要
センシング技術に強みを持つアルプスアルパインでは、これまでも自動車・民生市場向けに多種多様なセンサーを取り揃え、お客さまや市場のニーズに応えてきた。
損保ジャパンでは各種IoTセンサーを活用し、工場設備等の故障予兆検知ならびに、故障予兆に起因する費用損害を補償できる保険商品の開発を進めている。アルプスアルパインのセンサーを活用し実証実験を行うことにより、企業(工場)のユーティリティ設備等、故障により停止することの影響が大きい重要設備を中心に、さらに幅広い機器を対象とした、汎用性の高い商品・サービスを開発することを目指す。
また、「ifLink」のプラットフォームを活用することにより、センサーで故障予兆を検知した際に、自動的に修理業者が駆け付け、対応費用は保険金で補償されるといった、利便性の高いスキームの構築を目指し検討していく。
3.今後について
2020年8月からアルプスアルパインと損保ジャパンは二社間での実証実験を開始し、まずはアルプスアルパインのセンサーから得られる稼働状況データを分析することにより、稼働状況に応じた工場ごとの最適な保険設計に繋げる。
加えて、センサーから得られるデータを活用した故障予兆の把握と、その際に発生する修理等の対応費用を補償できる保険の開発を進め、2021年度内のリリースを目指す。
また、上記で開発している保険商品のユーザー利便性向上の観点で、「ifLink」を活用したスキーム構築の可否についても検討を進めていく。

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