損保ジャパン、【業界初】スペースシェアリングプラットフォーマー専用保険の共同開発
損保ジャパンは、株式会社スペースマーケットと共同で、シェアリングエコノミー業界で初めての被害者補償型の保険となるスペースシェアリングプラットフォーマー専用保険を開発した。本保険を通じて、シェアリングエコノミーを安心・安全・快適に利用できる社会の実現を目指す。また、損保ジャパンは、一般社団法人ODR事業者協会に参画する等、デジタル経済の発展に伴い増加しているトラブルの迅速・公正な解決を多数の方に提供し、トラブルにおける被害者の泣き寝入りをなくす社会を目指している。本保険は、被害者の迅速な救済を可能とするものであり、同社のODRの社会実装に向けた取組みの第一歩となる。
1.開発の背景・目的
シェアリングエコノミーは、ICTの進展や、消費者意識の変化を背景とした新たな経済活性化の取組みとして注目され、一定の浸透もしてきているが、利用にあたっては補償等による安心・安全の確保が求められている。一方、保険会社は従来の保険の枠組みの範囲で補償を提供していたため、シェアリングエコノミーにおけるシェア事業者およびそれを利用されるお客さまのニーズに応えきれていない部分があった。
この状況を踏まえ、スペースシェア事業者(プラットフォーマー)が契約者となり、スペースシェアリング利用者がトラブルによって被る物の修理費やケガの治療費のほか、収益、その他の費用等も幅広く補償できる保険を開発した。また、「LINEを活用した保険金請求サービス」を提供することにより、被害を受けたお客さまの保険金請求の利便性向上を図った。これらの幅広い補償、迅速・簡便な保険金請求を通じたトラブル解決の提供により、利用者へより安心してスペースシェアリングを利用いただくことを目的としている。
2.スペースシェアリングプラットフォーマー専用保険
(1)主な補償内容
スペースシェア事業者・ホスト(スペースを貸す人)・ゲスト(スペースを借りる人)が、シェアリングサービス利用中に被った財物の損壊や身体に傷害を被ったことによる損害やトラブルを解決するための費用を補償する。また、それぞれが第三者に対して追う法律上の賠償責任や解決費用等も対象とすることでスペースシェアリングに関わるリスクを総合的に補償することができる。
(2)「LINE」を活用した保険金請求サービス(2020年夏サービス提供開始予定)
「LINE」を活用することで、お客さまは、事故時の損保ジャパンとのやり取りをチャットで行えるようになるほか、これまでお客さまが郵送していた書類(領収証や損害写真等)を、チャット上で画像送信することで請求することが可能となる。これらにより、被害を受けたお客さまは保険金請求に必要な情報を損保ジャパンに迅速かつ簡便に連絡することが可能になるとともに、保険金請求から損害の確認、支払手続までに要する期間を従来の2~3週間から最短30分に短縮することが可能となる。
3.今後の展開
損保ジャパンは、今後もその他のシェアリングプラットフォームに対する専用の保険商品を開発する予定である。さまざまな分野のシェアリングエコノミーに対応した保険商品の開発により、安心・安全・快適なシェアリングエコノミーの発展・推進を支援していく。
また、「LINEを活用した保険金請求サービス」と最先端のテクノロジーを組み合わせることで、保険金請求手続きに限らず、ODRの機能の提供を始めとしたインターネット取引におけるトラブルの早期解決に資するサービスの拡充を行い、安心・安全なデジタル社会の実現を目指す。