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三井住友海上、ドローンとAIを活用した水災損害調査を開始~先進デジタル技術で大規模水災時の保険金支払いを迅速化~

三井住友海上は、2020年から、ドローンとAIを活用した、水災時の新たな損害調査を開始する。
本損害調査では、被災後にドローンで上空から浸水地域を撮影し、地表の3Dモデルを作成するとともに、AIによる流体シミュレーション技術(※)を有するアリスマー社(社長:大田 佳宏)がデータ解析することにより、迅速かつ正確に被災地域における浸水高の算定が可能となる。これにより、従来のように一件一件立会調査を実施することなく、広域に被災された家屋の状況を正確に把握することができ、お客さまへ迅速な保険金支払いが可能となる。
三井住友海上は、今後もデジタルトランスフォーメーションを加速させ、損害保険会社の使命である「一日も早い保険金支払い」に努めていく。
(※)アリスマー社が保有している技術で、地図上で水量や水の流れを解析し、浸水状況の正確なシミュレーションを行う。
●本損害調査の概要
高精度に座標(緯度・経度)を特定できるRTKドローンで上空から水災被害地域を撮影し、その撮影画像をもとに正確な座標・標高を保有する高精度な地表の3Dモデルを作成。加えて、アリスマー社が保有するAI流体解析アルゴリズムを活用してデータ分析を行うことで、浸水高の算出が可能となる。
これにより、立会調査を行うことなく全損(建物の大半が水没して契約の保険金額全額を支払う場合)として判断できる地域を正確に特定し、早期にお客さまへ保険金を支払う。また、浸水地域の特定だけでなく、高精度に浸水高を算定できるため、全損地域の特定以外への活用も予定している。
●期待される効果
本調査手法の導入により、立会調査を行うことなく、お客さまの被害状況を把握して支払保険金を算出する。これにより、事故の連絡から保険金支払いまで約1か月程度要していたお客さまの場合、最短で5日程度にまで支払期間の短縮が見込まれる。
●本調査手法導入の背景
近年、大型化・頻発化する自然災害により、市民生活だけでなく、産業・経済全体にも深刻なダメージをもたらしている。同社はこれまでも、一日も早い保険金支払いに向けて、スマートフォンを活用したビデオチャットによる遠隔立会調査等、先進デジタル技術を活用した損害調査を行ってきた。
一方、水災が発生した場合には、家屋の査定に熟知する専門の調査員が現場に出向き、一件一件立会調査を実施する必要があるため、迅速かつ正確な損害調査手法の確立が課題となっていた。
こうした中、同社は、将来の大規模水災時に備え、損害調査体制の強化を図るべく、新たな調査手法を導入することとした。
4.今後の展開
今後、さまざまなデジタル技術を組み合わせることにより、大規模自然災害が発生した場合にも、即時にお客さまへ保険金を支払いできる損害調査体制の確立に努めていく。

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