SOMPOホールディングス、駐車場シェアリング事業への新規参入
SOMPOホールディングスは、駐車場シェアリング事業※の最大手であるakippa株式会社(以下「akippa」)の株式約33.4%を10月1日付の出資と既存株主からの譲渡により取得し、関連会社化した。
※駐車場シェアリング事業とは、駐車場の利用者と遊休駐車場を所有するオーナーを仲介する事業である。
1.駐車場シェアリング事業参入の背景・目的
MaaS(MobilityasaService=移動のサービス化)は、あらゆる交通手段を一元的に移動サービスへ統合することで、利便性の向上や効率化を図る取組みである。近年では、未来投資会議のテーマに初めて取り上げられるなど、自動車業界にとどまらずさまざまな分野で注目されている。
SOMPOホールディングスは、自動運転サービス実証ソリューションの開発や個人間カーシェアリング事業、マイカーリース事業に参入するなど、MaaS関連事業を将来に向けた成長分野と位置付け、「安心・安全・健康のテーマパーク」へのトランスフォーメーションの実現に向け、事業領域の拡大に取り組んできた。
このたびSOMPOホールディングスは、MaaS関連事業の新たな成長ドライバとして、駐車場シェアリング事業への参入を決定し、取組みをさらに加速させる。
2.駐車場シェアリング事業の概要
「安心・安全」を届ける約5万店のリアルな保険代理店網と約1,300万件の自動車保険データを保有するSOMPOホールディングスの強みと、Webプラットフォームサービスのノウハウを所持するakippaの強みを活かし、リアルとデジタルを融合させることで、akippaのシェアリング型駐車場および会員数の拡大を目指す。
具体的には、自動車を手放したことなどにより遊休スペースを持つお客さまに対して、損保ジャパン日本興亜の保険代理店からシェアリング型駐車場への登録を提案する。
保険代理店に紹介手数料が入るため、代理店にとっては保険以外の収益源獲得につながる。
3.今後の取組みについて
(1)事業拡大イメージ
駐車場シェアリング業界は、2030年度までに約600億~1,000億円規模の市場※に成長する見込みである。現在akippaの会員数は約150万人、駐車場の拠点数は全国約3万拠点であるが、SOMPOホールディングスとの戦略的業務提携の効果も合わせ、3年後の2022年には会員数を1,000万人、駐車場の拠点数は20万拠点まで拡大していく計画である。
(2)駐車場シェアリング専用保険の提供検討
駐車中におけるオーナー・ユーザー双方の不安を、保険を通して解決していくことを目指し、駐車場での自動車リスクに特化した専用保険の提供を検討していく。
(3)個人間カーシェアリング「Anyca」・マイカーリース「SOMPOで乗-る」との協業
個人間カーシェアリングの受渡し拠点としてakippaの安価な駐車場を活用することで利便性を高め、利用の拡大につなげる。また、「駐車場があれば車を購入したい」「広い駐車場があれば大きな車を買いたい」という顧客ニーズに対応し、マイカーリースの販売拡大につなげる。