東京海上日動、エーザイと、認知症との共生と予防の実施にむけて業務提携
東京海上日動は、エーザイとこのたび日本において、認知症との共生と予防の実施にむけた業務提携契約を締結した。
本契約の具体的な取り組みとして、①認知症に対する誤解や思い込みを払拭し、正しい理解の幅広い普及を図るための「疾患啓発活動」、②認知機能セルフチェックを日常的に行うための「環境整備」、③認知症の人が自分らしく暮らし続けることをサポートする「保険商品の普及策」の検討などを予定している。エーザイの認知症領域における創薬活動や疾患啓発活動の豊富な経験知と、東京海上日動が有する保険商品・関連サービスで培ってきたノウハウやネットワークを相互に活用し、認知症との共生と予防の実施に向けて取り組む。
今般、認知症に係わる疾患啓発活動の一環として、エーザイが有する認知症に関する経験やノウハウ等に基づき、両社が共同で開発した疾患啓発冊子『わかるとかわる認知症―そもそも認知症ってなに?―』の配布を9月26日より開始する。
本冊子では、認知症の症状や種類、アルツハイマー型認知症の進行等について分かりやすくまとめられている。さらに、世の中の認知症のイメージに対する専門医や医療現場スタッフへのインタビュー、当事者とその家族の認知症と共に暮らす日々について紹介している。
本冊子を監修した大阪大学大学院医学系研究科精神医学分野の池田学教授は、「認知症になると何も分からなくなる、自分が自分でなくなってしまう、といった誤解や思い込みが、認知症は恐ろしい病気で不幸なこと、というイメージを生み出します。間違った思い込みに惑わされず、認知症の本当の姿を知るためには、正しい知識を持たなければなりません。本冊子が、そのひとつのきっかけになることを期待します。」と述べている。
今後、認知症疾患啓発冊子はシリーズ化し、継続的に発行する予定である。
急速な高齢化に伴い、日本において65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると予測されており、本年6月には、政府によって「認知症施策推進大綱」が取りまとめられ、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる共生をめざした認知症バリアフリーの取り組みや、共生の基盤のもとで予防に向けた取り組みが大きく前進することが期待されている。
エーザイと東京海上日動は、認知症との共生と予防の実施にむけた取り組みに連携して取り組むとともに、今後、両社の活動趣旨に賛同するその他の企業・団体とのコラボレーションも検討することで、認知症の人やその家族のwell-beingの実現に貢献していく。