あいおいニッセイ同和損保、大日本印刷、インテリジェントウェイブ、損保の損害認定にAIを活用するナレッジモデル構築の共同研究を開始
あいおいニッセイ同和損保(同社)、大日本印刷(DNP)、インテリジェントウェイブ(IWI)の3社は、損保の損害認定業務においてAI(人工知能)を活用する共同研究を11月7日から開始した。
初期調査として、損保会社が個別に保有する事故情報や損害情報などについて、内容や特性を整理・分析し、アナログデータのデジタル化手法を検討した上で、AIを実運用する際の有用性について検証する。
▽共同研究開始の背景
損保業務では、保険金の請求受付から保険金支払いまでの流れの中で、契約情報、事故情報、損害情報、調査情報など多岐にわたる情報に基づき、損害認定・保険金の支払いを行っている。そのため、より多くの情報収集とより高度な判断を可能とする技術開発の要望があった。
同社は、移動する媒体にリアルタイムで情報やサービスを提供するテレマティクス技術の高度化やIoT(モノのインターネット)を活用した保険サービスの拡充、AIやICT(情報通信技術)を活用した先進的な保険サービスの提供などを推進している。
DNPは各種保険の帳票作成や、顧客からの申込受付業務などを代行するBPO(Business Process Outsourcing)事業などで、高度な情報セキュリティ環境下で情報を取り扱うとともに、保険業務全体の設計や効率化にも取り組んできた。
IWIは、金融業界向けシステムの開発・構築・保守、セマンティック技術を用いた口語解析や自然言語処理などのAI技術に強みを持っている。
今回3社は互いの強みを活かし、従来は人による判断をベースにしていた損保の損害認定に対し、AIによる調査分析を加えることで、損害認定業務の高度化・効率化の効果を検証していく。
▽共同研究の内容
業務フロー、および損害認定に関わる各種情報(契約情報・事故情報・損害情報・調査情報等)を分析・統合し、AIを活用した損害認定業務を実現するナレッジモデルの構築について研究する。