三井住友海上、インドネシア熱帯林再生プロジェクト第III期がスタート

 三井住友海上は、インドネシアにおける熱帯林再生プロジェクトの第III期を4月からスタートさせ、10月3日に現地(ジャワ島ジョグジャカルタ特別州)で記念式典を開催した。
 同社は、2005年から同国環境林業省と連携して、不法伐採により劣化したパリヤン野生動物保護林の修復・再生プロジェクトを進めてきた。第I期では保護林の修復・再生のための植林に、第II期では地元住民の農業収入向上のための支援プログラムの提供等に重点を置いて活動してきたが、新たにスタートした第III期では、地元住民にファルカタ等の苗木を配布し、植林・育林方法を指導する予定。地元住民による産業利用を目的とした植林を普及させることで、「森林の再生と持続可能な地域社会の形成」を目指す。
 パリヤンプロジェクトは、インドネシア環境林業省が、初めて日本の民間企業と連携した熱帯林再生プロジェクト。このプロジェクトは、住友林業の技術支援のもと、不法伐採により劣化した保護林の修復・再生と地元経済への長期的な貢献を目的としており、三井住友海上と同国環境林業省、ジョグジャカルタ特別州政府、ガジャマダ大学の4者が産官学連携で進めている。
◆支援プログラムの内容(2016年4月~21年3月)
▽住民協働型の植林(新規)
 ファルカタ等の苗木を住民に配布し、植林・育林方法を指導する。産業利用を目的とした植林を普及させることにより、新たな収入源を生み出し、不法伐採を防ぐ。
▽農業協同組合の自立化促進
 すでに設立された農業協同組合の自立的な発展に向けて、組合活動の進捗確認・指導を実施する。
▽森林管理体制のフォローアップ
 プロジェクトの拠点となるセミナーハウスの維持管理、フォーラム(保護林を管理する組織)の運営支援、モニタリングを行う。
▽環境教育など
 委託先のガジャマダ大学による小学校教師への環境教育を実施する。

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